-【Nikkei Style】風疹、実は30歳以上が危険 妊婦や子供以外も予防を(久住医師コメント掲載)-

2018.09.07

先日もお知らせした大人の風疹問題、『Nikkei Style』の取材に久住医師が応えました。働き盛りの人、明日から仕事を1週間休めますか?

 

※『Nikkei Style』記事はこちら

※ 流行状況や妊婦さん・胎児への影響については、先日の記事もどうぞ。

 

 

【まとめ】

☆大人がかかると重症化しやすい! しかも働き盛りの男性は、ハイリスク世代。かかったら1週間仕事を休まなければならないかも。

 

☆潜伏期間や不顕性感染でも人にうつす可能性あり。対策は自分の為だけではありません。

 

☆予防接種歴は母子手帳を確認。はっきりしないなら、検査するよりもMR/MMRワクチン接種を!

 

 

働き盛りの男性がハイリスク世代。なぜ大人は重症化しやすい?

 

 

子供の病気というイメージがある風疹ですが、大人がかかると重症化しやすいってご存じでしたか?

 

症状としては、発疹、発熱、リンパ節の腫れが見られます。ただし、子供では比較的軽い場合がほとんど。脳炎や血小板減少性紫斑病などの重い合併症は、2000~5000人に1人くらいです。

 

これに対し大人は発熱や発疹が子供に比べて長期化し、関節痛がひどいことが多いとされています。仕事を丸々1週間休まなくてはいけなくなることも特効薬はありませんから、ひたすら栄養と睡眠をとって、じっと辛い時間をやり過ごすしかありません。

 

子供より大人の方が免疫力が高そうなのになぜ? と思いますよね。

 

実際、免疫システムは子供の頃には不完全で、大人になるまでに完成します。つまり、病気に対する抵抗力は、子供よりも大人のほうが高いのです。だったら、症状も子供より軽く済みそうなのにますます不思議。

 

実は、そもそも「症状」自体、侵入してきたウイルスに免疫システムが対抗している証。ウイルスへの抵抗や攻撃のために放出する物質が、皮膚に発疹を生じさせ、全身を発熱させ、神経を刺激して関節などに痛みをひき起こすのです。

 

抵抗力が高い大人は、ウイルスに対してより激しく攻撃をしかけます。その分だけ重い症状が表れてしまうのです。

 

 

不顕性感染、気づかぬうちに周囲に蔓延させてしまうかも!

 

 

風疹は、患者の飛まつ(唾液のしぶき)に含まれる風疹ウイルスが、鼻や喉などの粘膜に付き、そこから体内に侵入して感染します。潜伏期間(症状が出るまでの期間)は、2~3週間(平均16~18日)です。

 

万が一自分や身内が感染してしまった場合、他の人への感染も気になります。知っておくべきは症状が出ている期間はもちろん、出ていない期間でも感染力があること。

 

発疹の出る1週間前から、発疹が出た後1週間くらいまでは、感染力があると考えられています。やっかいなことに、発疹が出ていない潜伏期間でも人にうつしてしまうのです。

 

さらに問題は「不顕性感染」です。感染しているのに、体に顕著な症状が表れないまま済んでしまうもの。15~30%は不顕性とされます(結構な数字ですね)。

 

しかも不顕性感染でも、周囲への人々へ感染させる可能性はあるようです。日本救急医学界は、「不顕性感染の人はしばしば保菌者(キャリア)となり,病原体を排泄し感染源となる可能性が高い」としています。

 

知らぬ間に感染していて、会社で同僚の間に蔓延させてしまったら? 次項の表の通り、現時点でリスクが最も高いのは、40歳前後~50歳の男性。周囲には、妊娠・出産を控えている女性や、その家族である人たちもいることでしょう。自分が感染源になることは避けたいですよね。

 

 

接種歴が分からなければ、検査よりもMR/MMRワクチンがお勧め。

 

 

唯一の対策は、ワクチン接種。

 

接種の記録は母子手帳に残っているはずですが、大人になれば母子手帳がどこへいったか分からない、という人も多いでしょう。

 

その場合、記事でも久住医師が勧めているとおり、

「抗体検査に費用を出して、検査結果が出るまで待つよりは、例えば母子手帳に記録がない、親が確かかかったと言っているといったあいまいな人は、2回ワクチンを接種するなど早めの対策を打ったほうがいい」ですね。

 

もう一度、以下の表で、ご自身のリスクを確認してみてください。基本的に定期接種が2回となる前の28歳半以上の人たちは、油断できない状況と心得て、対策をお勧めします。

 

なお、風疹を含むMR/MMRワクチンは、どこの内科にでもいつもあるものではありません。接種を希望する場合は、医療機関に確認してから出かけるようにしましょう。

 

ナビタスクリニック(立川駅、川崎駅、新宿駅)では、MR/MMRワクチンを8400円+税で提供しています。事前に予約いただくとスムースです。

 

ナビタスクリニック理事長・久住英二

 

(参考サイト)

 

- Recommend -

2019.09.16

【久住医師解説】ワクチンを信じない日本人。医師は科学に基づき...

2019.09.14

【久住医師解説】HPVワクチン、先進国では男性も。なのに日本...

2019.09.12

【久住医師解説】大流行のデング熱、再び日本に持ち込まれる?!...

2019.08.19

レバ刺しだけじゃない! O-157だけじゃない!「E型肝炎」...