-withコロナの短すぎる夏休み、子供を“育てる”アウトドア遊び7選!!-

2020.08.04

屋外アクティビティをおすすめするのは、感染リスクが低いから、というだけの理由ではないんです。

 

 

【まとめ】

 

☆withコロナの夏休み。米国小児科学会他が提案する「アウトドア遊びを通じた学び」を、2つの年代に分けてご紹介。

 

☆赤ちゃんでも、ベビーカーからでも、自然を感じられます。 ~10代の子たちとは知的冒険を通じて家族の絆を確かめて!

 

☆三密を避けられるだけじゃない!アウトドア活動が子供にもたらす4つのメリットとは?

 

 

 

例年ならどの学校も夏休みを迎えているはずの8月。今年は新型コロナウイルス流行の影響で、子供たちの学校生活は大きく違ってしまっています

 

 

多くの学校で、夏休みが大幅に短縮されています。朝日新聞によれば、コロナ休校を実施した自治体の25%で、小学校の夏休みを、土日含む2週間未満としたそうです。6月23日の調査時点では、小中学校ともに一番多かったのは、16日間(小学校21%、中学校20%)という状況です。

 

 

 

 

日数だけの問題なら、数日間あれば家族旅行も可能です。しかし、1日あたりの感染者数が記録更新を重ねている今、「Go to」と言われても本当に遠出してよいものか…。判断に迷うのが正直なところ。

 

 

近場で、なおかつコロナ対策を踏まえて、子供たちにどんな夏休みを過ごさせてあげられるでしょうか?

 

 

今回は、withコロナの夏休みに向け、米国小児科学会とThe Conversation(学者・研究者によるニュースメディア・ネットワーク)が提案する「遊びを通じた学び」のアウトドア・アクティビティをご紹介します。

 

 

【赤ちゃん~年中さんくらいまで】近所の散歩にも遊びと学びがあります。

 

 

乳幼児でも自然の中で遊び、学ぶことができます。まだ歩けないお子さんの場合は、ベビーキャリアやベビーカーからでも、安全に自然に親しめます!

 

 

 

 

〇自然で作ろう・自然を集めよう

小枝や落ち葉、松ぼっくり、石ころなどを集め、粘土の生地に貼り付けてみましょう。様々なアイテムから、どのようなパターンが作り出せるでしょうか?あるいは、古いお鍋やフライパンなどの調理器具、その他、家にある道具を使って、泥んこ遊びをしましょう。五感や身体能力の発達につながります。

 

 

〇家族でおしゃべり散歩

家族と一緒に自転車に乗ったり、歩いたりします。赤ちゃんなら、ベビーキャリアやベビーカーで、一緒に自然や外の空気を感じながら散歩をしてみてください。道すがら、五感を働かせて見えるもの、感じられるものの様子を説明したり、話したりしてみてください。詳しく説明していくことで、新しい言葉を身につけることもできます。

 

 

〇お外でネイチャー読書

本とブランケットを持って出かけましょう。日陰で本を読める場所を見つけ、一緒に読書をしてみましょう。読み聞かせでもかまいません。せっかくですから、自然やアウトドアに関する本を選んであげましょう。実体験とリンクさせることで、知識と理解が深まります

 

 

 

 

【年長~10代のお子さん向け】簡単な準備で、大人も一緒に楽しめる知的冒険を。

 

 

家族でアウトドアを楽しみましょう。ゲームやアクティビティを通じ、家族の結束を強めるチャンスです。

 

 

〇自然スカベンジャー・ハント

自然を対象にした「がらくた集め」です。木などの植物、動物、鳥、虫などを探したり、石ころやどんぐり、葉っぱ、松ぼっくりを集めたりします。あらかじめ様々なターゲットのリストを作っておき、どれだけ見つけられるか、もしくは集めてコレクションに加えられるか、やってみましょう。知的好奇心と探求心を養います。

 

 

 

 

〇秘密のスパイ・ミッション

子供の友達の親と協力して、子供たちを「秘密のスパイ・ミッション」に送り出します。一方の家族は、チョークで線を引きながら、進む方向の矢印と文字を描いていきます。矢印をたどって文字をつなげると、秘密のメッセージが浮かび上がる、というもの。もう一方の家族が矢印に従ってチョークの道を進み、文字を記録してメッセージを完成させます。好奇心・探求心と、さらに協調性を伸ばし、達成感も味わえます。

 

 

〇ボールを持って出よう

サッカーボールを蹴ったり、キャッチボールを一緒にしたり……ボール遊びの多くはwithコロナ向きのアクティビティです。ボール以外の道具を共用せず、お互いの距離を十分とれるものであれば、家族以外の人とも楽しむことができます。

 

 

 

 

〇探索サイクリング

特定の数字や文字を街中の看板から見つける、といった目標を定めて自転車に乗ってでかけましょう。地図を使ってルート計画をお子さんと一緒に立てるのもいいですね。距離や速度、走行時間なども計算してみましょう。

 

 

上記の他、砂場・砂浜での地図創作(身近な場所の地図を描き、新たなルートを自由に加えていってみましょう)や、宝探しオリエンテーリングなどもお勧めです。

 

 

 

 

アウトドア・アクティビティが子供たちにもたらす4つのメリットとは

 

 

以上を見ていただくと分かるように、遠出をせず、ごく身近な環境の中でも、アウトドア・アクティビティは十分可能です。一歩外に出るだけで、小さなお子さんから10代の子供たちまで、それぞれに楽しい過ごし方は見つけられるのです。その上、心身の健康と発達にも役立ちます。

 

 

◆体を丈夫で健康にします

子供たちは屋内よりも、アウトドアのほうが一生懸命遊びます。遊びとまで行かなくても、移動のために出歩くことも重要。アウトドアで過ごす時間が増えるほど、運動能力の発達と肥満率の低下につながります。

 

 

◆学習への取り組みが高まります

アウトドア遊びは、好奇心、創造性、批判的思考(critical thinking)を促します。研究からは、自然探しに多くの時間を費やした子は、学習成果が向上することが分かっています。

 

 

 

 

◆行動がポジティブになります

調査によれば、子供たちが豊かな自然環境の下で過ごすと、怒りや攻撃性が低減します 。衝動性のコントロールも改善されます。これは、これまでとは生活のルーティンが変わった子には特に重要です。

 

 

◆心を健康にします

子供に限らず、誰しも自然の中で時間を過ごと、ストレスとうつ症状は減少します。子供では特に、集中力が高まり、注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状が軽減することが報告されています。

 

 

近所の散歩からでも構いません。どんなところでも一歩踏み出せば、小さな自然を感じることができるはずです。アウトドア遊びの“癒しの力”を活用してみてください。

 

 

 

 

梅雨が明けて暑い日が続きます。熱中症に注意して水分補給と日陰での休憩を心がけながら、アウトドアに繰り出してみてください。マスクについては、周りに家族以外の人がいなければ外してかまいません。もちろん、こまめに手を石鹸で手を洗ったり、アルコールなどの消毒剤を使ったりして、清潔を保つことは重要。

 

 

Withコロナの夏、いっそう上手にアウトドア遊びを取り入れていきましょう!

 

 

(参考)

・American Academy of Pediatrics「Getting Children and Teens Outside While Social Distancing for COVID-19

・The Conversation Media Group 「8 summer activities to promote kids’ healthy development during COVID-19

 

 

(トップ画像:shutterstock/Phovoir)

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