-【久住医師・濱木医師が解説✨】感染者が再び200人超の東京都。夜の街は何が問題? 熱中症や通勤電車は大丈夫?-

2020.07.09

夏になっても新型コロナは消えず、再び不安も膨らみ始めました。Withコロナ生活のポイントとは?

 

 

【まとめ】

 

☆東京都では1日あたりの新規感染者が連日100人超。この数字をどう理解すべき? 中心とされる“夜の街”の問題とは?

 

☆withコロナの夏、熱中症対策とコロナ対策、どうバランスをとる? マスク着用についての正しい認識とは?

 

☆人が戻り始めた通勤・通学電車。吊り革つかまる派は何%? つかまってもいいの? 車両内の乗車位置はどこがいい?

 

 

 

九州~本州各地の大規模水害の背景にある地球温暖化により、今年も例年より暑い夏を迎えようとしています。そんな中、新型コロナウイルス感染者は着々と増え、東京都ではほぼ連日100人超。Withコロナの夏を乗り切るために、正しく理解すべきこと、知っておきたいことについて、ナビタスクリニック理事長の久住英二医師※1、新宿院長の濱木珠恵医師※2の解説をまとめます。

 

※1…テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日・7月4日放送、

※2…テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」2020年7月5日放送

 

 

東京都で感染者が200人超え! このままで大丈夫? “夜の街”の本当の懸念とは?

 

 

国内でも新型コロナウイルスの感染者数が、再びじわじわと増加し始めています。東京では1週間連続での3桁台を記録し、1日おいた今日は一気に224人と、過去最多となりました。

 

 

NHKニュース

 

 

7月中に1日あたり感染者数が再び100人以上になることは、北海道大学・西村博教授たちも6月初めの時点で予測していたと報じられています。それでも7月初頭からこの数字、増加スピードに不安を覚えている人も多いでしょう。

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年7月4日)

 

 

こうした状況について、

 

 

「今、PCR検査を増やしているので、見かけ上、感染者数が増えている可能性はあります」

 

 

と、久住医師は解説します。

 

 

検査をすればするだけ報告数は増えますので、報告数が多いということは、ちゃんと検査されているという意味でもあります。3桁だからといって、急にびっくりする必要はありません。とはいえ、実際に感染者数が増えれば一定程度、重症化する方も増えてきますので、そうした状況はやはり望ましくないとは思います」

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年7月4日)

 

 

また、特に問題とされているのが、“夜の街”での感染拡大。これは、単に人数が多いと言うだけではなく、感染経路がたどれず、クラスターが見つけられないことが大きな懸念材料となっています。

 

 

これについて濱木医師は、

 

 

「夜の繁華街は、行っていること自体を隠そうとする人も少なくありません。もしウイルスをもらっていても、その元をたどれない。結果的に、経路不明の感染を増やすことにつながるのでは、と心配されるのです」

 

 

と説明。

 

 

(テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」2020年7月5日)

 

 

「ただし、『夜の街』と一口に言っても、銀座、六本木、新宿など、それぞれの街で集まる人のタイプは違うと思います。お店の種類も、お客さんの層も。ですから『夜の街』と一括りにはできません

 

 

例えばリモート出演の銀座のママさんのお店(ル・ジャルダン)では、お客様一人ひとりをお店が把握しているので、感染が発生しても連絡を取って確認ができます。そういうお店であれば、クラスター対策をするときに追跡がしやすいんです」

 

 

要するに、夜の街やお店が一律に問題なのではなく、「万が一感染が明らかになった場合に、影響を最小限にとどめる対応を取りやすいかどうか」が重要、ということ。その点を踏まえて、一人ひとりが責任ある行動をとることが必要、と言えそうです。

 

 

熱中症対策と新型コロナ対策、どちらを優先すべき? 熱中症対策の2大ポイントは?

 

 

このところお天気は荒れ模様。それでも温度と湿度は着々と上がってきています。当然、熱中症リスクも上昇中。例年、7月後半に梅雨明けすると、一気に熱中症搬送数が激増します。

 

 

日本気象協会

 

 

「現時点では熱中症を中心に考えていくべきだと思います。まずは熱中症対策を第一に考えて、そこにどうやってコロナ上乗せしていくか、ということです」

 

 

と、濱木医師。その理由として、以下の3つを挙げます。

 

 

① 地球温暖化で日本の夏が年々暑くなっている。

② ちょうど今の時期は、暑さと寒さが交互に訪れて体がその変化についていけない。

③ 4~6月の自粛生活「Stay Home」で、運動をしていないため暑さになれていない。

 

 

実際、今年の夏は平年よりも気温が高く暑い夏になるとの予想を気象庁が発表しています。

 

 

(テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」2020年7月5日)

 

 

久住医師は、熱中症対策の基本として、「水分補給」「体を涼ませる」という2つのポイントを示しました。特に後者については、

 

 

「直射日光を避けて、涼しい場所で体を休ませる。冷たいところに体を置いて、体温を冷やすようにします」

 

 

と説明します。

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日)

 

 

直射日光はダイレクトに体表の温度を上昇させ、体温調節を難しくします。紫外線も日焼けや肌の老化の原因になります。その観点からは、ゴルフなどアウトドアスポーツや屋外活動の際は、半袖よりも長袖がおススメ。ただし黒い色は光を吸収するため、白っぽい色のものにしましょう。

 

 

「スポーツ中に頭を濡らしてプレイする方もいますが、それもよいと思います。ただし、その後濡れたまま放置しておくと、雑菌などが増えて頭皮トラブルや臭いの原因になりますので、きちんとシャワーを浴びて乾かすようにしてください」

 

 

「頭を濡らせない時は、首や脇、脚の付け根など、皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やすことで、体を巡る血液の温度を下げ、体温を下げることができます」

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日)

 

 

マスクは結局、新型コロナ予防効果はある? 熱中症予防では、着け外しの判断が重要。

 

 

新型コロナ対策を象徴するアイテムでもあり、今や夏でも外出時の常識となった感のあるマスク。ただ、着用の必要性については、世界的にも議論があり、意見が分かれています。久住医師によれば、

 

 

マスクの有効性については、まだはっきりと科学的な結論は出ていません。マスク自体は、ウイルスを含んだ飛沫やエアロゾルをブロックする働きはあります。ただ、たびたびご紹介してきたように、インフルエンザに関してはマスクの予防効果は認められなかった、という研究も複数あります。新型コロナに関しても、マスクを触った手による接触感染リスクなど、扱いによっては逆効果をもたらす可能性があります」

 

 

「ですから、マスクをむやみに触らない、使った後はすぐ捨てる、触った手をよく洗う、といった適切な取り扱いを完ぺきにこなせば、もしかしたら着用の効果が認められるかもしれません」

 

 

とのこと。

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日)

 

 

なお、イスラエルの企業が開発した抗ウイルスマスクは、素材にウイルスを不活性化させる酸化亜鉛が配合してあり、100回洗っても90%以上の新型コロナウイルスを不活性化させることが示されています。このマスクであれば、少なくとも接触感染は予防できそうです。

 

 

ただし、熱中症予防の観点で言えば、マスクは場面ごとの着け外しが重要。濱木医師は、

 

「そもそも、マスクは常に着けていないといけないものではありません。あくまで+αです。マスクを使わねばならない時に限って着ける。例えば、屋内で会議をするなど、人と接近して話をしなければならない状況の時ですね。一方、屋外を一人で歩いている時は、しゃべらないですし、誰かが近くにいるわけでもないので、着ける必要はありません

 

 

との見解を示します。

 

 

(テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」2020年7月5日)

 

 

特に子供は、マスクの着け外しの状況が自分で判断できません

 

 

「私は、子供は着けなくていいと思います。むしろ着用させることが危険ですし、子供は新型コロナの重症化率が低いからです。学校現場でもコロナ対策に関心が偏って、熱中症対策が例年よりも軽視されている懸念があります」

 

 

こうした知見を教育現場できちんと共有することが求められます。

 

電車での通勤通学も再び日常風景に。吊り革は大丈夫? 乗車位置はどこがいい?

 

 

都内では朝夕など、時間帯によって電車の人出も戻ってきています。乗車の際、接触感染を恐れて吊り革をつかめない、という人も、新型コロナ前と比べて大幅に増えているそうですが…。

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日)

 

 

「私はつかみます!」

 

 

と、笑顔で久住医師。

 

 

「新型コロナウイルスに限らず、吊り革やエスカレーターの手すりなどの表面には、様々なウイルスや、ばい菌がたっぷりついています。大腸菌など便に含まれる腸内細菌がいっぱいついていることも、昔から分かっていました。それでも、その手で目や口、鼻を触らなければ感染は起きません。オフィスに着いたら、あるいは帰宅後に、すぐにしっかり手洗いをすれば大丈夫です」

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日)

 

 

「手洗いできない状況でしたら、アルコール消毒でもかまいません。石鹸で洗った後にさらに消毒ジェルを使うのは、手の脂がすっかり落ちて手荒れの原因になることもあります」

 

 

なお、乗車の際にはできるだけソーシャル・ディスタンスを確保できる、人のより少ない車両を選ぶ方が安心です。ただ、混雑時はそこまで望めないことも。その場合、電車の車両内の位置によっても、実は換気の具合に差が出ることが分かってきました。

 

 

「理化学研究所のスパコンによる分析では、換気は車両内の中央の天井近くから後方へ向かって進むため、車両前方ではやや空気がよどみ気味になることが示されました。もし選べるのであれば、ベストなのは空気が入り込んでくる窓付近だと思います」

 

 

(テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2020年6月27日)

 

 

この他、JR東日本では、時間帯別の運賃案報じられました。6月の鉄道営業収入が前年同月比43.5%減と大幅な減収となった同社は、新型コロナで通勤の在り方が変わってきていることも背景に、ラッシュ時間帯に運賃を高くすることを検討中。新型コロナ感染防止の混雑対策にもなりそうです。

 

 

以上、一筋縄ではいかないwithコロナの夏ですが、各自が優先順位とバランス感覚を意識しながら、乗り越えていきましょう!

 

 

ナビタスクリニック理事長

久住英二(くすみ・えいじ)

 

ナビタスクリニック新宿院長
濱木珠恵

 

 

(トップ画像背景:shutterstock/CKA)

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