菌がついても、すぐには感染しません。毎日の入浴で撃退できます。床掃除はこまめに!
【まとめ】
☆水虫は、ジュクジュクだけじゃない。プツプツやカサカサも。
☆どれも同じ「白癬菌」が原因。足も床も清潔を心がければうつりません!
☆市販の水虫薬はどうやって選ぶ? 塗り方は?
梅雨のこの時期、ジメジメした毎日が続き、足元も濡れがちだと、気になり始めるのが「水虫」です。初期の場合やタイプによっては、自覚のない人もいますから、まずは足全体をチェックしてみてはいかがでしょうか。
ジュクジュクだけじゃない。プツプツ型やカサカサ型も。
水虫の症状のタイプについて、確認しましょう。実は4種類もあります。
①ジュクジュク型
足の指の間が赤くなり、後に白くふやけて皮がむける。むずがゆくなり、液が出てじゅくじゅくする。細菌感染してただれやすい。
②プツプツ型
足の裏や縁に小さな水疱(2‐3㎜~)ができる。膿を持つ場合もあり、非常にかゆい。
③カサカサ型(角質増殖型)
足の裏、特にかかとの部分の角質が厚くなり、表面が粉を吹いたようにザラザラになる。ひび割れたり皮がむけたりするが、かゆみなどはない。爪水虫につながりやすい。
④爪水虫
爪が厚くなり、白っぽく濁る。重症になるとボロボロと崩れてしまう。飲み薬でないと治らない。
このうちいくつかが混ざっていることも、よくあります。ジュクジュクだけでなく、小さな水泡や、痒みのないカサカサ足も実は水虫だったりするもの。カサカサ水虫や爪水虫は、病院で処方される飲み薬でないと治せないので、怪しいと感じたらすぐ皮膚科を受診しましょう。
清潔が第一! 毎日洗っていれば、感染せずに済みます。
水虫は、白癬菌というカビの一種による感染症。ただ、症状のタイプは、原因となる白癬菌の種類によるもの、ということではなさそうです。血行が悪く免疫反応が鈍っていると、症状の出方がゆるやかでカサカサ足になる、など、足のコンディションでも症状は変わるのです。
つまり、どんなタイプの水虫でも、原因菌が同じ=予防のしかたも同じ、ということ。
では、どうしたら水虫をうつされずに済むでしょうか?
感染源は主に、菌を含むアカなどが付いたスリッパ、浴場の足拭きマット、畳、床など。しかも、白癬菌は決して珍しいものではありません。比較的どこにでもいるもの、と思っておいた方がよいでしょう。
となると、家族に水虫の人がいたり、公衆の場で床の上を裸足で歩いたりしたら、感染は避けられないのでしょうか?
いいえ。普通に清潔を心掛けていれば、感染せずに済みます。
水虫の菌は、皮膚に付いてすぐ感染するわけではありません。皮膚にはバリア機能があって、免疫細胞がパトロールをしていますから、長時間放置しなければ耐えられるようになっています。
予防には、
●日頃から毎日お風呂で足を洗う
●掃除機で床掃除をこまめにする。できれば拭き掃除も。
●生乾きの靴下を履かない。
など、清潔と乾燥を心掛けましょう!
要はカビですから、
①成長を助ける多湿環境を足に作らず、
②エサとなる足のアカを減らし、
③深く根を張る前に取り去ればよいのです。
水虫を発見したら・・・受診のススメと正しい薬の選び方・使い方。
さて、すでに水虫に感染してしまっているかも、という方。まずは皮膚科を受診して、本当に水虫かどうか、きちんと診断してもらいましょう。もし水虫でも、1カ月根気よく塗り薬を使い続ければ大抵治るそうです。
すでに診断を受けたことがあるけれど、継続して通院できなかった、とか、再発してしまった、という人は、市販の塗り薬も頼りになります。「スイッチOTC薬」といって、皮膚科で処方してもらうのと同じ成分が、市販薬として手に入るようになったからです。
ジュクジュクしている場合、液体タイプの塗り薬は患部にしみて痛いことがあるので、クリームタイプを選ぶのがお勧めです。
大事なのは、症状が目立つ部分だけでなく、足の裏全体からサイドまで広く塗ること。
また、そもそもジュクジュクしたり炎症を起こしたりしている場合は、その部分の治療が先です。やたらに水虫薬を塗ったり、何塗り過ぎたりすると、かぶれてしまうことも。それを水虫が悪化したと勘違いして受診する人もいます。
やはり疑わしい場合は、まず受診ですね! 次回はカサカサ水虫について取り上げます。