-この時期急増の水虫・・・予防と治療の基本はコレ!-

2018.06.23

 

菌がついても、すぐには感染しません。毎日の入浴で撃退できます。床掃除はこまめに!

 

【まとめ】

☆水虫は、ジュクジュクだけじゃない。プツプツやカサカサも。

☆どれも同じ「白癬菌」が原因。足も床も清潔を心がければうつりません!

☆市販の水虫薬はどうやって選ぶ? 塗り方は?

 

 

梅雨のこの時期、ジメジメした毎日が続き、足元も濡れがちだと、気になり始めるのが「水虫」です。初期の場合やタイプによっては、自覚のない人もいますから、まずは足全体をチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

ジュクジュクだけじゃない。プツプツ型やカサカサ型も。

 

水虫の症状のタイプについて、確認しましょう。実は4種類もあります。

 

ジュクジュク型

足の指の間が赤くなり、後に白くふやけて皮がむけるむずがゆくなり、液が出てじゅくじゅくする。細菌感染してただれやすい

 

プツプツ型

足の裏や縁に小さな水疱(2‐3㎜~)ができる。膿を持つ場合もあり、非常にかゆい

 

カサカサ型(角質増殖型)

足の裏、特にかかとの部分の角質が厚くなり、表面が粉を吹いたようにザラザラになる。ひび割れたり皮がむけたりするが、かゆみなどはない。爪水虫につながりやすい。

 

爪水虫

爪が厚くなり、白っぽく濁る。重症になるとボロボロと崩れてしまう。飲み薬でないと治らない

 

このうちいくつかが混ざっていることも、よくあります。ジュクジュクだけでなく、小さな水泡や、痒みのないカサカサ足も実は水虫だったりするもの。カサカサ水虫や爪水虫は、病院で処方される飲み薬でないと治せないので、怪しいと感じたらすぐ皮膚科を受診しましょう。

(図:「ロハス・メディカル」2006年6月号

 

 

清潔が第一! 毎日洗っていれば、感染せずに済みます。

 

水虫は、白癬菌というカビの一種による感染症。ただ、症状のタイプは、原因となる白癬菌の種類によるもの、ということではなさそうです。血行が悪く免疫反応が鈍っていると、症状の出方がゆるやかでカサカサ足になる、など、足のコンディションでも症状は変わるのです。

 

つまり、どんなタイプの水虫でも、原因菌が同じ=予防のしかたも同じ、ということ。

 

では、どうしたら水虫をうつされずに済むでしょうか?

 

感染源は主に、菌を含むアカなどが付いたスリッパ、浴場の足拭きマット、畳、床など。しかも、白癬菌は決して珍しいものではありません。比較的どこにでもいるもの、と思っておいた方がよいでしょう。

 

となると、家族に水虫の人がいたり、公衆の場で床の上を裸足で歩いたりしたら、感染は避けられないのでしょうか?

 

いいえ。普通に清潔を心掛けていれば、感染せずに済みます

 

水虫の菌は、皮膚に付いてすぐ感染するわけではありません皮膚にはバリア機能があって、免疫細胞がパトロールをしていますから、長時間放置しなければ耐えられるようになっています。

 

 

 

予防には、

●日頃から毎日お風呂で足を洗う

●掃除機で床掃除をこまめにする。できれば拭き掃除も。

生乾きの靴下を履かない

など、清潔と乾燥を心掛けましょう!

 

要はカビですから、

①成長を助ける多湿環境を足に作らず、

②エサとなる足のアカを減らし

③深く根を張る前に取り去ればよいのです。

 

 

水虫を発見したら・・・受診のススメと正しい薬の選び方・使い方。

 

さて、すでに水虫に感染してしまっているかも、という方。まずは皮膚科を受診して、本当に水虫かどうか、きちんと診断してもらいましょう。もし水虫でも、1カ月根気よく塗り薬を使い続ければ大抵治るそうです。

 

すでに診断を受けたことがあるけれど、継続して通院できなかった、とか、再発してしまった、という人は、市販の塗り薬も頼りになります。「スイッチOTC薬」といって、皮膚科で処方してもらうのと同じ成分が、市販薬として手に入るようになったからです。

 

ジュクジュクしている場合、液体タイプの塗り薬は患部にしみて痛いことがあるので、クリームタイプを選ぶのがお勧めです。

 

大事なのは、症状が目立つ部分だけでなく、足の裏全体からサイドまで広く塗ること。

 

また、そもそもジュクジュクしたり炎症を起こしたりしている場合は、その部分の治療が先です。やたらに水虫薬を塗ったり、何塗り過ぎたりすると、かぶれてしまうことも。それを水虫が悪化したと勘違いして受診する人もいます

 

やはり疑わしい場合は、まず受診ですね! 次回はカサカサ水虫について取り上げます。

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