第14回の今年も、医療現場の諸問題について活発な議論が期待されます。ぜひご参加ください。(事前登録制)
【まとめ】
☆「現場からの医療改革推進協議会」第14回シンポジウムが開催されます。12月7日(土)・8日(日)、事前登録制です。
☆医療現場の問題について、医療者、患者、政策、メディア、教育・・・様々なバックグラウンドの有志が、活発な議論を交わします。
☆ナビタスクリニック理事長の久住医師も第1回から参加。クリニックの医師陣も登壇してきました。今年も瀧田医師が講演します。
今年で14回目を迎える「現場からの医療改革推進協議会」とは?
来る12月7日(日)・8日(日)に、「現場からの医療改革推進協議会」シンポジウムが開催されます。2006年に第1回の以来、毎年開催され、今年で14回目を迎えます。
(第13回シンポジウム 事務局スタッフ集合写真1)
このシンポジウムは一体どのようなものなのでしょうか? ホームページには、開催目的として次のようにあります。
=====
医療は医学を中心としたいくつかの社会のシステムを包含するため、医療現場における諸問題を解決するためには、医学関係のみならず政策、メディア、教育、等の異なる分野の有機的な連携が必須である。
本シンポジウムでは、医療現場における問題事例を取り上げ、医療現場の主人公である患者とそれを直接支える医療スタッフたちが、現場の視点から具体的な問題提起を行い、その適切な解決策を議論する機会と場を創出することを目的とする。
=====
発足した当時、医療現場は疲弊していました。医療事故が相次いだだけでなく、偏った報道が横行していました。国民は医療不信に陥り、医療事故訴訟が急増し、医療従事者をますます追い込んでいく悪循環に陥っていました。医療崩壊へと突き進んでいたのです。
医療界・医学界が自省のもとに自律性を回復し、改善に努めることは、もちろん必要でした。しかし、それだけで事態を打開できる段階では、最早なかったのです。
危機感を募らせた医療者たちと、のみならず患者、政治・政策、メディア、教育……様々な立場から有志が集まり、発足させたのが「現場からの医療改革推進協議会」でした。
ナビタスクリニック理事長の久住英二医師も、シンポジウムの立ち上げから参画してきました。ナビタスクリニック開設後は、濱木珠恵医師はじめ当院で診療にあたる医師陣もたびたび登壇し、診療現場からの問題意識や、ナビタスクリニックならではの取り組みについて、研究発表や報告を行ってきました。
(濱木新宿院長 第13回シンポより)
開催まであと1週間、今年のプログラムをご案内します。参加は事前申し込み制。
今年のプログラムは以下の通り。
一見、医療現場における問題やテーマは、発足当時から大きく変わったかのようです。
東日本大震災後には被災地における医療問題が浮上し、今もフォローが続いています。東京オリパラを前に、スポーツと医療の関わりにも関心が高まっています。何より、近年急増する外国人と医療の関わりについて(ナビタスクリニックにも大勢、外国人の方が来院されるんです)、今年のシンポジウムでも多くの時間が割かれる予定です。
ただ、一方で、発足当時からの課題が完全に解決したわけではありません。構造的な問題が手つかずで残されているために、首都圏でも地方でも、医療崩壊につながりかねない脆弱な部分が今も残されています。昨年に入試不正問題が発覚した医学教育も、残された課題の一端です。
そうした新旧の問題について、今年も会場を巻き込んで活発な議論が交わされることが期待されます。
(第13回シンポジウム 事務局スタッフ集合写真2)
参加は事前申し込み制となっておりますので、ご興味をお持ちの方は、以下のURLからお申し込みください。
【開催概要】
http://expres.umin.jp/genba/symposium14.html
↑こちらをクリックして参加登録!
●日時
・1日目:2019年 12月7日(土)
13:00 – 17:40(シンポジウム)
18:00 – 20:00(同会場にて懇親会)
・2日目:2019年12月8日(日)
10:00 – 17:45(シンポジウム)
※各日開始30分前開場。内容・終了時間は変更になる場合があります。
●会場
〒108-8414 東京都港区芝 5-26-20
JR田町駅,都営地下鉄三田駅(浅草線・三田線)徒歩3分
●参加費
・資料代 3000円(2日通し)
・懇親会費 3000円 ※12月7日(土)のみ
久住医師の司会で、瀧田医師による患者動態の研究発表や、HPVワクチンの話題も。
さて、ナビタスクリニックからは、今年も複数のセッションで理事長の久住英二医師が司会を務めます。
(久住理事長 第13回シンポより)
特に、セッション10「医療ニーズの開拓」(12月8日16:05~16:50予定)では、ナビタスクリニックで診療を行う瀧田盛仁医師が、「都会の働き手は医療弱者である~ナビタスクリニック新宿の患者動態調査から~」と題し、ナビタスクリニック新宿の患者動態解析について発表します。
瀧田医師の抄録から、一部抜粋してご紹介させていただきます。
=====
(前略)この調査結果は厚生労働省患者調査(平成29年)の外来患者数のピークが75-79歳であったことと対照的であり、若年層の医療需要を示している。また、日中以外の医療需要が高いことも確認された。医療サービス、特に内科診療は、患者さんの生活の文脈や価値観に照らした上で健康に寄与するアドバイスを行う機能を果たしており、患者さんの生活「時間」を尊重した診療形態が必要である。人口減少社会となり、きめ細かく情報共有しながら生産性・効率性を上げることが現代の働き手に求められており、このような社会的背景の変化に寄り添うべく医療サービスにも変化が求められている。
=====
(瀧田盛仁医師)
このほか、ナビタスクリニックが利用している遠隔医療通訳の「メディフォン」から澤田真弓代表取締役CEO、乳幼児の睡眠問題に悩むママたちをサポートするChild Health Laboratory 代表で昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター非常勤講師の森田麻里子医師も登壇します。
また、同じく久住医師が司会を務めるセッション11「予防医療」(16:50~17:35予定)では、HPVワクチン問題に関して音喜多駿参議院議員、アフターピル問題に関して群馬中央病院初期研修医の中村蒼氏、久住氏が当初から講師を続けている中学生への「いのちの授業~がんを通して」コーディネーターの川口利氏が、それぞれ講演します。
毎年、質疑応答の時間が予定内に収まりきらないほど、会場からも積極的な発言が飛び出す「現場からの医療改革推進協議会」。ぜひ当日、会場でお確かめください!