冬に流行するはずのインフルエンザが、2カ月も早く流行し始めました。学級閉鎖も例年の4倍。いったいなぜでしょうか?
【まとめ】
☆全国10都県でインフル流行開始と厚労省。東京も昨年より2カ月早く流行し始め、すでに学級閉鎖は例年同時期の4倍に。
☆ナビタスクリニックで診療を行う上昌広医師が、東洋経済オンライン・フジTV「Live News it!」でその原因を解説。
☆ナビタスクリニックでも予防接種を受け付けます(完全予約制)。新宿院・川崎院では明日から接種開始!
全国10都県で流行宣言。東京都でも2カ月早い流行、すでに学級閉鎖も。
厚生労働省は9月27日、九州や沖縄県を中心に全国10都県でインフルエンザの患者数が流行入りの目安を超えたと発表しました。特に沖縄県ではすでに警報レベルに達しています。
(フジTV「Live News it!」2019.9.30)
26日には、東京都も都内がインフルエンザの流行期に入ったと発表。昨年より2カ月以上早い、異例の早さでの流行開始です。
(フジTV「Live News it!」2019.9.30)
東京都によれば、9月16~22日の1週間に、1医療機関当たりの患者が1.06人となりました(都内419医療機関)。1医療機関当たり1人を超えると流行入りとされますが、例年は11月下旬~12月初旬で、昨年も12月に入ってからでした。
都内インフルエンザ患者報告数(1定点医療機関あたり)過去5シーズン
(東京都)
都内全域で流行していますが、特に多摩地区、中でも多摩北部地区で患者が多くなっています。
東京都インフルエンザ流行分布マップ
(東京都)
今シーズンは9月22日までにすでに都内で34の学級閉鎖(小学校を中心に幼稚園・中学校も)が報告されています。昨シーズンの今の時期はまだ、学級閉鎖は8施設でした。実に4倍です。
今シーズンは流行のピークが早まるのではないか、とも言われています。
インフルエンザの予防接種を受けてから体に免疫がつくまでに、およそ2週間かかります。例年、12月近くあるいは12月に入ってから、本格的流行が始まってようやく接種に駆け込む方が多いのですが、今年はそれでは間に合わない可能性が大。
早めの接種をご検討ください。

(Zivica Kerkez/shutterstock)
なぜ流行が早まった? 上昌広医師が東洋経済Online&フジTV「Live News it!」で解説。
インフルエンザの流行が早まった原因は、はっきりとわかっていません。しかし、ナビタスクリニックで診療を行う上昌広医師は、「東洋経済オンライン」への寄稿でグローバルな視点から分析、解説を行っています。
上医師によれば、日本での流行時期の変化は、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯では、冬だけでなく、夏にもインフルエンザが流行することと関係があるようです。
というのも、インフルエンザは元々、日本の冬場に北半球、夏場に南半球で流行し、1年をかけて北半球から南半球を「往復」しているとのこと。結果、その途上にある熱帯や亜熱帯は半年に1度のペースで年に2回流行するというわけです。
(フジTV「Live News it!」2019.9.30)
ただ、近年のグローバル化の加速により、このパターンが乱れていると上医師は指摘します。特に夏休み(7~8月)には多くの日本人が海外旅行をし、海外からも観光客が押し寄せます。人の出入りが激しくなるのに伴い、インフルエンザが海外から日本に持ち込まれる頻度も上がる、というわけです。
さらに上医師は、フジTV「Live News it!」の取材に応じ、上記に加えて現在開催中のラグビーW杯も、今シーズンの流行が前倒しになった原因ではないかとの推察を示しました。
(フジTV「Live News it!」2019.9.30)
予防については、東洋経済オンラインで、医療用のマスクでも感染を防げないこと、予防にはワクチンしかないとしています。
「インフルエンザワクチンは、感染を完全には予防できないが、罹患しても軽症で済む。成人に接種した場合、2週間程度後から抗体が増え始め、4週でピークに達する。その後、3〜5カ月で低下するが、感染者と接触するなどして、ウイルスに暴露され続ければ、効果はもっと長持ちする」(東洋経済オンライン記事より抜粋)
ナビタスクリニックでも予約を受け付けます。詳しくは各院ホームページ・お電話にて。
ナビタスクリニックでは、新宿院・川崎院で予約を受け付けており、10/1から接種が始まります。立川院についても近日中に開始予定です。完全予約制ですので、お電話もしくはホームページからご予約の上、ご来院ください。
●費用 4,400円(税込み)
●12歳以下の小児で2回接種(厚労省方式)をご希望の方、また13歳以上でも受験などの理由で2回接種をご希望の方は、ご希望に応じ2回目接種いたします(費用は同額)。中学生以下のお子様は、必ず保護者の方の同伴と母子手帳の御持参をお願いいたします。
●予約可能日は順次、追加されます。
●インフルエンザワクチン以外のワクチンを同時接種ご希望の場合は、予約専用番号・ホームページからはご予約をお取りいただけません。各院までお電話ください。
●同時に保険診療をご希望の場合、各科の診療予約枠もお取りください。
予約・接種についてはホームページでご確認の上、詳細は各院にお電話等でお問い合わせください。
〇立川院 042-521-5334
〇川崎院 044-230-0580
〇新宿院 03-5361-8383
(トップ画像:Shutterstock/Aleksandra Suzi)