-【ドクター・ナビタス】 file03:佐藤典子医師(皮膚科)――皮膚科医は、自分の目と積み重ねた経験で勝負します。-

2019.05.24

ナビタスクリニックの医師紹介シリーズ、第3回は皮膚科の佐藤典子医師です。

 

 

【まとめ】

 

☆皮膚科は、まず目で見て触って、考えることが求められる分野。そこにやりがいを感じ、切磋琢磨を続けてきました。

 

☆患者さんの悩みはニキビやイボ、ストレス性じんましんなど様々ですが、実は乾燥が最多。かゆみや湿疹の原因にも。

 

☆これからの時期増える虫刺されや水虫、市販の塗り薬はかぶれやすいので要注意。受診がかえって近道です!

 

 

まずは目で見て触って考える。その能力が求められる皮膚科にやりがいを感じています。

 

 

――佐藤先生は、大学卒業以来、一貫して皮膚科医としてのキャリアを積んでこられたそうですね。皮膚科を選んだきっかけを教えてください。

 

 

皮膚科に興味を持ったのは、大学4年生の時です。皮膚科の授業は自分にとって圧倒的に面白く感じ、とても印象的でした。皮膚科では自分の目で見て、それを第一材料に診断する能力が求められるのだと感じました。

 

皮膚科では、視診と触診が非常に重要です。いきなり画像を撮ったり採血したりする前に、まずどんな疾患かある程度、見たり触ったりして判断した上で必要な検査を行います目で見て触って考える。これが皮膚科の基本であり、そうした現場で切磋琢磨し、経験を積んで、自分の力を発揮したいと考えるようになりました。

 

実際、今も日々の診療が糧となって、明日の診療に繋がっています。

 

 

 

 

――2015年からは、ナビタスクリニックで毎週診療されていますね。それまでの医療機関との違いなどを感じられることはありますか?

 

 

私は佐賀医科大学(現・佐賀大学医学部)を卒業後、杏林大学で初期研修を行い、同大皮膚科医局に入局しました。当時は、アレルギー性の薬疹(薬による皮膚症状)や接触皮膚炎などを中心に、重症疾患も多く診ていましたね。

 

その後、東京都西部の公立阿伎留医療センターに移りました。受診されるのは圧倒的にご高齢の方々でしたので、褥瘡(床ずれ)や水虫、皮脂欠乏によるかゆみや湿疹などを訴えられる患者さんが多かったです。

 

ナビタスクリニックに来てからは、患者さんの層が一変し、一気に若返りました(笑)。小児科も入っているのでお子さんも多く、また、通勤通学途中に立ち寄られる学生さんや社会人の方々が中心です。

 

 

肌のかゆみや湿疹の原因は乾燥かも。イボやニキビから、ストレス性じんましんまで、お悩みは様々。

 

 

――どんな症状や疾患で受診される方が多いのでしょうか?

 

 

ご高齢の方々もそうだったんですが、若い方でも一番多いのは、肌の乾燥です。単に「乾燥する」と言って受診される方だけでなく、痒みや湿疹の原因に皮膚の乾燥があることが多いのです。アトピー性皮膚炎の方も多いのですが、その場合でも保湿が非常に重要です。

 

あとは、イボですね。イボはヒトパピローマウイルスによる感染症で、基本的には1~2週間に1度、液体窒素を使った凍結療法で治療します。小さい子供からご高齢の方まで、幅広い世代の方が毎日治療に来ています。

 

ニキビも、どの世代の方も悩まれています。ただ、ニキビと一口に言っても、年齢や男女で原因や対処法が違うんです。男性は洗顔や食生活改善の指導が有効なことが多いですね。熟年世代のニキビは、新陳代謝の低下によるものや脂漏性皮膚炎を伴っている場合もあります。成人女性では、ホルモンバランスの乱れの影響が大きいと判断すれば、ピルを使うこともあります。

 

 

 

 

また、ストレス性のじんましんで困っている、という方も少なくありません。実は、じんましんの原因を見極めるのは非常に難しいことでもあります。私は、じんましんの出る時間帯や状況を詳しく伺うことにしています。ストレス性の場合、同じような状況で繰り返し症状が出がちだからです。

 

例えば、いつも特定の会議中に出る、とかですね。ご本人は意識していなかったけれども、私と一緒に振り返るうちに、あの会議がストレスで出ているんだ、と分かってくることもあります。また逆に、ストレスから解放された時に一気に皮膚症状が出る方もいます。仕事の締め切りまでピンと張りつめていた糸が、なんとか乗り切った瞬間に切れて、溜まっていたストレスがワッと体に現れるのかもしれません。

 

 

意外に多い花粉皮膚炎。これから増える虫刺されや水虫。市販薬より受診が近道。

 

 

――今、もしくはこれからの時期は、具体的にはどんな皮膚疾患や肌の悩みが多いのでしょうか?

 

 

今の時期、意外と多いのが顔の皮膚炎です。それも花粉皮膚炎。スギは終わりましたが、ちょっと前までヒノキはまだ飛散していましたし、この時期はイネ科の花粉が飛んでいます。

 

目や鼻の症状がなく、花粉症との自覚がない人が、ある日急に顔が赤らみ、ザラザラに肌荒れを起こしてしまった。原因が分からず受診し、調べてみたら花粉が肌に付着したことによる皮膚炎だった、ということもあります。日によって飛散状況が違いますから、空気中の濃度が高いと症状が出る、という人は多いようです。

 

黄砂による皮膚アレルギーもありますね。同じく、黄砂の濃度によって症状の出方が違います。黄砂というのは、単なる砂でなくて、大気汚染物質を含んでいるんですね。それが皮膚に付着し、刺激となって炎症を起こすと考えられます。

 

これから夏に向けては例年、湿度と温度の上昇につれて、水虫と虫刺されが増えていきますね。

 

 

 

 

――では最後に、皮膚科を受診される方に、上手な受診の仕方についてアドバイスをお願いします。

 

 

受診される際は是非、これまで使った薬が分かるものを持参してください。処方薬だったら「お薬手帳」ですね。効きが悪い薬や、今使っているのと相性の悪い薬などを確認する必要がありますし、薬疹でないか判断するのに重要です。

 

特に、市販の水虫薬や虫刺されなどの塗り薬は、かぶれを起こす人も多いんです。添加物も多く入っているせいだと思います。水虫に市販の薬をつけたら状態が悪化したとか、下手すればそれに気づかずに薬の効きが悪いせいだと思い込んで、さらに一生懸命に薬を塗ってひどくしている人もいます。

 

ですから、皮膚疾患は市販の薬でいきなり治療するよりも、できれば皮膚科をまず受診してみることをお勧めします。その方が、市販薬より効く薬や添加物の少ない薬を処方してもらえて、かえって近道なことも多いんですよ。小さなことでも、お気軽にご相談くださいね。

 

 

佐藤典子(さとう・のりこ)

2004年、佐賀医科大学卒業。杏林大学医学部附属病院にて初期研修の後、2006年に同皮膚科学教室に入局。杏林大学医学部付属病院、公立阿伎留医療センター勤務を経て、2015年よりナビタスクリニック立川にて診療開始。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。趣味はピアノ。

 

 

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