今年も紫外線の季節がやってきました。まだ気が早い? そんなことはありません。実は最も油断ならない時です。
【まとめ】
☆これから週明けにかけて晴天が続き、強い日差しが予想されています。5月の紫外線量はほぼほぼ夏レベル。
☆黒く日に焼けるのは肌の自衛手段。でも、この時期はまだ準備不足。急に紫外線量が増え、大きなダメージに。
☆薄曇りでも、紫外線量は快晴の8~9割にも! さらに雲の晴れ間は、快晴より紫外線量が増えることも。
5月の紫外線量はすでに夏並み!!という事実。
今週から週末にかけて、全国的にお天気の良い日が続くようです。関東でも週明けに向かってどんどん気温が上昇し、最低気温も20℃超、日中の気温が30℃を超える真夏日になる場所も出てくる、との予報です(気象庁)。
湿度はそれほど高くないので日陰に入れば比較的涼しいものの、日差しの強さはすでに体感している人が多いのではないでしょうか?
そうなると、暑さ以外にも気になるのが、紫外線です。
5月の紫外線量は、グラフの通り。例年この時期すでに、夏並みに高まっているのです。しかも、平均すれば7月より低いものの、日ごとに見ればお天気次第で夏レベルの紫外線の日が増えてきています。
東京の月別紫外線量(2017年)
(気象庁)
肌はまだ紫外線への準備不足。夏と同じ紫外線量でも、ダメージ大きく。
とはいえ、逆にいえば夏より紫外線量の低い日も多い、ということ。それでも5月がキケンなのは、肌がまだ強い紫外線に慣れていない、迎え撃つ準備が十分にできていないため。
紫外線は、その波形から、肌の奥深くまで張り込む性質を持っています。紫外線の刺激を受けた皮膚は、活性酸素を作り出し、これが細胞にダメージを与えてシワやたるみなどの老化現象を引き起こします。
ただ、体には紫外線のダメージをやわらげる機構も備わっています。その1つが、肌が黒くなる「日焼け」。紫外線を察知すると、メラニン色素を作り出す細胞(メラノサイト)」に肌の色素を濃くして肌を守る指令が出され、黒~茶色のメラニン色素が作り出され、表面近くまで押し上げられていき、肌を覆うように守るんですね(これが多すぎたり新陳代謝が低下して残ってしまうと、シミになってしまうのですが)。
でもこの時期、まだまだ肌はこの準備が追い付いていません。それでも気温は上昇し、長袖から半袖へと衣替えして肌の露出が増えていきます。無防備なところに、いきなり夏レベルに匹敵する紫外線を浴びせられたら……どう考えても刺激が強すぎますよね。
ですからこの時期は、ちょっとした日焼けで、肌が赤くヒリヒリと腫れてしまう人も。それはもうヤケドです。夏になってからではなく、今から意識的に、日焼け止め化粧品やUVカット加工の薄手の羽織物、帽子、日傘などで、化学的・物理的に日光から肌を守るようにしましょう。
薄曇りの日でも紫外線量は晴天時と大差なし。紫外線対策を怠らず!
例年通りなら、あと2週間程度で関東地方は梅雨入りします。梅雨の時期は雨が降っていなくても、1日中曇っていたりとすっきりしないお天気が続きます。
晴れてなければ紫外線を気にする必要はない、と思っていませんか?
それは大間違い。
気象庁によれば、快晴の時に比べ、薄曇りの場合は約80~90%、くもりの場合は約60%、雨の場合は約30%の紫外線量。薄曇りだと、晴れている時とほとんど差がないのです。
お天気別・紫外線の強さ
(気象庁)
さらに、雲の間から太陽が出ている場合には、雲からの散乱光が加わり、むしろ快晴の時よりも多い紫外線が観測されることがあるそうです。雨だから、曇っているからと、紫外線対策なしに出かけて、太陽が出てきてしまったら・・・?「梅雨の晴れ間」は、非常にキケンなんですね。
ということで、今の時から、そしてこれから梅雨に入って空模様が怪しい時でも、油断せずに紫外線対策をしてから出かけてくださいね!