-【濱木医師出演 TBS・テレ朝】岡村孝子さんも・・・50代で急増の白血病、治療の分かれ目は55歳前後。-

2019.04.23

岡村孝子さんのように、50代以降、白血病を発症する人は急増します。濱木医師がTV番組に緊急生出演し、解説しました。

 

 

【まとめ】

 

☆岡村孝子さんが昨日公表した白血病は、加齢とともにリスクが高まり、特に50代過ぎから急上昇します。

 

☆ただし原因は不明。そもそもは誰にでも起きているDNAのコピーミスが発端で、加齢だけによるものではありません。

 

☆治療方針の分かれ目は55歳前後。遺伝子変異のタイプと、抗がん剤の副作用と体力等を考慮して、化学療法と骨髄移植について決定。

 

 

 

シンガー・ソングライターの岡村孝子さん(57)が昨日、自身のインスタグラム公式ホームページで「急性白血病」であることを明らかにしました。

 

(インスタグラム)

 

 

軽い体調不良から白血病が発覚。風邪との見分けがつきにくいことも――白血病の初期症状とは?

 

 

競泳の池江璃花子選手から2カ月余り、岡村孝子さんの白血病公表は、著名人の相次ぐ発症として衝撃が広がっています。

 

 

(TBS「Nスタ」2019年4月23日)

 

 

そんな中、ナビタスクリニック新宿院長の濱木珠恵医師が、昨日のTBS「Nスタ」と、今朝のテレビ朝日「ワイド!スクランブル」に緊急生出演し、白血病について解説を行いました。

 

 

岡村孝子さんはこれまで大きな持病もなく、6月のコンサートに向けて精力的に準備を進めていたそうです。しかしこのところ、肩こりやだるさと言った軽い体調不良が続いたため、先週4月16日に大事をとって病院を受診。翌17日に、急性白血病と診断。医師から数ヶ月の入院・治療が必要と言われたとのことです。

 

 

(TBS「Nスタ」2019年4月23日)

 

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

白血病の初期の自覚症状について、

 

 

「白血病では白血球、赤血球、血小板の3つがうまく作れなくなってきます。白血球が足りなくなると感染症にかかりやすく、熱が出てだるくなったり、風邪が治りにくかったりします。赤血球が足りなくなって貧血になると、息切れや疲れやすさが顕著になります。血小板が減って来ると、血が止まりにくい、あざが出来やすい、といった症状が見られます」

 

 

と濱木医師は説明します。

 

 

(TBS「Nスタ」2019年4月23日)

 

 

だるいだけではなかなか病院に行かない、急性白血病でも風邪との違いが判断しにくい、といったスタジオからの指摘に対しては、

 

 

いつもの疲れ具合よりひどい、しっかり寝てゆっくり休んでみたけれど疲れが取れない、あるいは長引きすぎていておかしい、などちょっとでも異変を感じたら、受診していただくのがよいと思います。採血をすることで、白血病以外にも貧血や甲状腺の病気がわかることもあります」

 

 

と説明しました。

 

 

原因は不明――きっかけは誰でも起きているDNAのコピーミス、50代からリスクは急上昇。

 

 

国内の白血病患者数は約14,000人で、がん患者の約1%にあたります。白血病にかかるリスクは、30代手前から年齢が上がるにつれて上がっていきます。岡村孝子さんと同じ50代では10万人あたり7.9人と、この年代あたりから急上昇するのです。

 

 

(TBS「Nスタ」2019年4月23日)

 

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

白血病の直接の原因は不明遺伝性はありません。要するに、誰でもなり得る病気なのです。

 

 

というのも、白血病が起きてしまうそもそものきっかけは、健康な人でも普通に起きている「DNAの一部が正しくないものに入れ替わる」現象

 

 

DNAは、いわば体の設計図で、私たちの体の30兆個超の細胞一つひとつに収められています。その実体は、約30億対の「塩基」と呼ばれる物質。塩基は細胞が分裂する際にコピーされ、新たな細胞がDNAを受け継ぐ仕組みなのです。

 

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

ところが、30億個もあるためにどうしてもコピーミスが生じます。あるいは、化学物質や紫外線などの影響で傷つき、補修も上手くいかなかった結果、正しくないものが出来てくることも。そうして30億の塩基対のうち、年に8~10個が正しくないものに入れ替わってしまうのです。

 

 

入れ替わった塩基対は、元に戻らず蓄積していきます。仮に年に10個が置き換わったとして、50歳になる頃には単純計算で500個が入れ替わってしまっていることに。

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

正しくない塩基のほとんどはあっても支障のないものです。しかし、稀に重大な箇所に入れ替わりが起きてしまうと、それががんや白血病の原因になってしまう、というわけです。

 

 

年齢を重ねれば変異の蓄積は致し方ないこと。ただ、リスク要因は他にも。

 

 

50代で1%、70代では10%の人が、急性骨髄性白血病の原因となりうる変異を持っている、との研究結果もあるそうです。

 

 

ただ、濱木医師によれば、

 

 

「60年、70年と同じ体を使っていれば、やはりどこかガタが出てくるのも仕方ないですよね。ただ、(上記の)%はあくまで変異の率で、変異があるからと言って必ず白血病になるわけではありません。あくまで、なりやすい要素が増えてくる、ということです」

 

 

とのこと。

 

 

また、加齢以外にも以下のようなリスク要因が報告されています。

 

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

これらについて濱木医師は、

 

 

「ただ、病状が悪い人ほどストレスを受けやすい、という研究もありますし、1つだけが原因とは考えにくいですね。また、細胞レベルの研究ではビタミンCに白血病治療効果があるとされますが、人がそこまで一気に大量にビタミンCを摂って、それが白血病細胞に直接作用するとは考えづらいところです」

 

 

とも言い添えています。

 

 

治療方針の分かれ目は55歳前後。強い治療~フル移植?それとも体力温存のミニ移植?

 

 

「白血病の治療の基本は抗がん剤です。あとは遺伝子変異によって、抗がん剤の種類や骨髄移植を検討します」

 

 

と濱木医師。

 

 

(TBS「Nスタ」2019年4月23日)

 

 

「骨髄移植にはもともと2つの側面があります。一つは、抗がん剤によって、白血病細胞を徹底的に叩き、その後に血液細胞を補う、という意味で行います。もう一つは、導入したドナー(提供者)さんの新たな血液細胞に白血病細胞の生き残りを撃退してもらうものです」

 

 

こうした側面を上手く使い分けることで、一般に55歳前後が治療方針の一つの分け目になるようです。

 

 

55歳くらいまでは体力もあるため、「フル移植」を視野に入れた治療を選択することが多くなります。まず強い抗がん剤で、正常細胞をも巻き込みつつ白血病(がん)細胞を限界まで破壊し、それから骨髄移植を行うものです。

 

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

一方、55歳以上では、「ミニ移植」が検討されます。高齢になってくると、強い抗がん剤の副作用に耐えられないことが多いためです。弱めの抗がん剤で白血病細胞をある程度たたいておき、骨髄移植を行います。残った白血病細胞は、移植した新たな免疫細胞にやっつけてもらおう、というものです。

 

 

(テレビ朝日「ワイド!スクランブル」2019年4月24日)

 

 

「高齢の方の場合、最初の抗がん剤の副作用をより抑え気味にして体力を残していただき、長丁場を闘えるようにする、という方針です。もう15年20年くらいの歴史がありますし、それ以外にも抗がん剤や輸血の方法、患者さんをサポートする様々な治療(支持療法)も発達してきています」

 

 

と濱木医師は解説します。

 

 

「急性骨髄性白血病でも、急性リンパ性白血病でも、さらにいくつもの種類に分類されます。遺伝子の変異にも色々なタイプがあり、それを見分けることで専門家は細かく診断し、治療方針を立てていきます」

 

 

「岡村孝子さんも基本的には、採血検査で白血病細胞の数を観察しながら、まずは抗がん剤治療と輸血を行っていくことになると思います。一般に、全体で8割くらいは『寛解』という白血病細胞を大幅に消せた状態になりますので、まずは治療に専念していただきたいと思います」

 

 

ナビタスクリニック新宿院長
濱木珠恵(はまき・たまえ)

北海道大学卒業。国際医療センターにて研修後、虎の門病院、国立がんセンター中央病院にて造血幹細胞移植の臨床研究を行う。都立府中病院、都立墨東病院にて血液疾患の治療に従事した後、2012年9月より現職。専門は内科、血液内科。駅ナカに位置する同院では、貧血内科や女性内科などで、多くの通勤・通学女性の健康をサポート中。

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