-【女性セブン】久住医師解説「1か月以上沈黙の池江璃花子、専門家が語る厳しい治療」-

2019.04.22

血液内科医であるナビタスクリニック理事長の久住医師が『女性セブン』の取材に応え、競泳の池江選手の現在の治療に関して見解を示しました。

 

 

【まとめ】

 

☆競泳の池江璃花子選手の白血病公表から2カ月超。ツイッター更新も1カ月以上止まったままで、心配の声が上がっています。

 

☆血液内科医の揃っているナビタスクリニック医師陣は、当初から「急性白血病ではないか」としてきました。

 

☆久住医師は直近の取材で改めて「急性リンパ性白血病」で今は「地固め療法」の最中ではないか、との見解を示しました。

 

 

※『女性セブン』記事はこちらから読めます。(トップ画像も同サイトから)

 

 

 

池江選手の白血病公表から2カ月超。ナビタスクリニック医師陣の当時の見解は・・・

 

 

本日、シンガー・ソングライターの岡村孝子さんが急性白血病であることを、所属事務所が明らかにしました。ただし詳しい情報はまだ入ってきていません。

 

 

一方、競泳の池江璃花子選手が白血病を公表したのは、今年2月12日のこと。東京五輪での金メダル獲得が期待される日本水泳界のエースの告白に、大きな衝撃が走りました。

 

 

白血病は図の通り大きく慢性と急性に分けられ、さらにリンパ性と骨髄性に分けられます。自覚症状も治療法も異なりますが、公表時点で池江選手の詳細な病名は明らかにされず、今も発表はされていません。

 

 

(テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」 2019.2.13)

 

 

白血病の専門家である血液内科が揃うナビタスクリニック医師陣は、当初から、池江選手の白血病について、自覚症状や進み具合の速さから「急性白血病」ではないかと見てきました。

 

 

池江選手は、1月頃から疲れが取れない、体が重い、息切れといった貧血症状がみられ、成績不振に悩んでいたそうです。さらに、微熱も続いていたとされ、これは正常な白血球の減少が疑われる症状です。

 

久住医師も当時、

 

 

「肩で息をするような状態というのは、貧血が起きていたということ。つまり白血病細胞が大量に作られ、酸素を運ぶ赤血球が正常に作られなくなっていたと考えられます。これは急性白血病の典型的な症状です。去年8月のアジア大会6冠の時点では、発病していなかったと考えられます。発病していればここまでのパフォーマンスは難しいです。発病して数ヶ月以内ではないか」

 

 

と、出演したTV番組でコメントしています。

 

 

(TBS「ひるおび!」2019.2.13)

 

 

 

SNS更新も1カ月以上止まったまま、広がる心配の声。白血病治療は今どんな段階に?

 

 

あれから2カ月超。公表後も数日おきに続けられていたツイッターの更新は、3月13日を最後に止まったままです。

 

 

東京オリンピックまで499日

1日遅れちゃった💦

まだまだ諦めないぞー!!

 

 

最近は池江選手の様子が伝わってくることもなく、心配の声が上がり始めています。

 

 

これについて、ナビタスクリニック理事長の久住英二医師が、週刊誌『女性セブン』(2019年)の取材に応じました。

 

 

 

 

まず、池江選手の白血病は、「急性リンパ性白血病」であろうとの見解を示し、理由を以下のように説明しています。

 

 

「慢性の場合は池江さんほど長期間入院することはありませんし、若い年代は、骨髄性よりもリンパ性にかかるリスクが高いからです。」

 

 

仮に急性リンパ性白血病だったとした場合の治療については、以下のように解説しました。

 

 

「まずは5~6種類の抗がん剤を五月雨式に注射する『寛解導入療法』が行われます。1か月ほどかけて、血液検査や骨髄検査で白血病の細胞が見つからなくなる寛解の状態に持っていく。白血病が発覚したタイミングから考えると、治療が順調に進んでいるのであれば、今頃は『地固め療法』と呼ばれる段階に進んでいると思われます」

 

 

アステラス製薬

 

 

現在はおそらく地固め療法の段階。激しい副作用との闘いの中にあると見られます・・・

 

 

地固め療法」は、完全寛解を維持して、白血病細胞をゼロに近づけるために行います。寛解は白血病細胞が大幅に減った状態を言いますが、ゼロではありません。そのために地固め療法を数カ月間、続ける必要があるのです。

 

 

寛解導入療法で用いた薬剤の一部に、別の種類の抗がん剤を組み合わせて行います。中枢神経系にまでがんが広がるのを予防するため、抗がん剤を骨髄に注射するのが一般的です。

 

 

がん情報サイト

 

 

抗がん剤の副作用は、多くの人が知っている通り、非常に厳しいものです。激しい吐き気に襲われ、髪が抜け、とにかく苦しい。白血病の闘病の辛さを、先代の故・市川團十郎さんは「無間地獄」と称しました。無間地獄とは、仏教の教えの中で語られる8つの地獄の中で、最も苦しい地獄です。

 

 

久住医師は同紙コメントで、

 

 

「入院が長引けば筋力も落ち、体の線はどんどん細くなる。アスリートであればトレーニングの成果がすべて奪われる感覚に襲われ、精神的に追い込まれてしまう場合もあります」

 

 

としています。

 

 

池江選手、おそらく体力的にも今が一番きつい時期と思われます。とにかく今は白血病を克服して人生を将来に繋げること。それだけをお祈りし、応援しています。

 

 

久住英二(くすみ・えいじ)

ナビタスクリニック立川・川崎・新宿理事長。内科医、血液内科医、旅行医学、予防接種。新潟大学医学部卒業。虎の門病院血液科、東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門研究員を経て2008年、JR東日本立川駅にナビタスクリニック立川を開業。好評を博し、川崎駅、新宿駅にも展開。医療の問題点を最前線で感じ、情報発信している。医療ガバナンス学会理事、医療法人社団鉄医会理事長内科医、血液専門医、Certificate in Travel Health、International Society of Travel Medicine。

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