-花粉症に甜茶、本当に効果はある? 気を付けるべきこととは?-

2019.03.26

まだまだ収束の兆しは見えてこない花粉症。甜茶がいいと言われますが、実際どうなのでしょうか?

 

 

【まとめ】

 

☆アレルギーに効くのは「バラ甜茶」。1994年のアレルギー学会でアレルギー性鼻炎への効果が発表され、注目されるように。

 

☆甜茶ポリフェノールに、症状を引き起こすヒスタミンが粘膜の細胞から放出されるのを抑えたり、炎症を鎮めたりする作用。

 

☆リンゴ、桃、アーモンドなどバラ科系の食物アレルギーの人は要注意!薬で治療中の人は、特に甜茶サプリの利用は医師に相談を。

 

 

 

実は1種類じゃない――花粉症に効くとされるのは「バラ甜茶」のみ!

 

 

花粉症に効くと言われる甜茶(てんちゃ)。実は、「茶」(チャノキ)以外の植物から作られた中国茶の総称です。つまり中国では古来より様々な種類の甜茶が親しまれてきた、ということ。一般的には、4種類程度の甜茶が好んで飲まれています。

 

そのうち花粉症に効くとされるのは、バラ科キイチゴ属の「甜茶懸鈎子(てんちゃけんこうし)」のみ

 

 

(甜茶 /Shutterstock)

 

 

日本で甜茶が多く飲まれるようになったのは、花粉症への効果が知られるようになってから。そのため、国内に広く流通している甜茶は通常、バラ甜茶です。ただ、中国のお土産などの“甜茶”は、違う種類の可能性もある、ということですね。

 

 

どれだけ効くの?――2週間以上前からの服用で効果を確認

 

 

甜茶が国内で注目を集めるようなったきっかけは、1994年の日本アレルギー学会で発表された、「アレルギー性鼻炎に効果がある」という三重大学医学部の臨床試験結果でした。

 

 

臨床試験では通年性のアレルギー性鼻炎患者21人を対象に、甜茶エキス飴(1粒にエキス40mg)を毎日3粒舐めてもらいました。すると4週間後、中等度以上の症状改善が47.6%、軽度以上の改善を含めると76.2%に上りました。

 

 

平均1日5.3回だったくしゃみも、2週間後には4.1回、4週間後には3.3回に減っていました。

 

 

 

 

その後、改めてスギ花粉症患者30人を対象に、甜茶を毎日飲んでもらう(1日当たり甜茶エキス80㎎)臨床試験が行われました。すると、発症2週間以上前に飲み始めたグループは、中等度以上の症状改善が53.3%を占めました。発症後に飲んだグループでは症状改善は6.7%にとどまりました。

 

 

いずれも副作用は見られませんでした。

 

 

現在もそうですが、花粉症の治療で高い効果を得るには、発症前からの服薬が大事です。そのことも踏まえ、甜茶の花粉症に対する効果は、当時の抗アレルギー薬や漢方薬と同程度と結論付けられました。

 

 

なぜ花粉症の症状を和らげることができるの?

 

 

なぜ甜茶にアレルギー症状を抑える効果があるのでしょうか、? そして、なぜバラ甜茶だけなのでしょうか? 理由は、その「甜茶ポリフェノール」の種類にあります。

 

 

ポリフェノールは、植物に含まれる色素物質。有名なところでは、ワインのブドウポリフェノールや、チョコレートのカカオポリフェノール、緑茶ポリフェノールなどがありますね。それぞれ、体内に入ると様々な健康効果をもたらすことが分かってきて、注目されています。

 

 

バラ甜茶に含まれるポリフェノールも同じ。専門的には「GOD(Galloyl-Oxygen-Diphenyl)型エラジタンニン」と呼ばれる物質です。タンニンは一般的なお茶の渋み成分でもありますね。その仲間と考えてかまいません。

 

 

この甜茶ポリフェノールに、症状を引き起こすヒスタミン(詳しくはこちら)が粘膜の細胞から放出されるのを抑えたり、炎症を鎮めたりする作用があることが分かってきました。非ステロイド系の抗アレルギー剤と同じ働きと考えられます。

 

 

 

 

バラ科アレルギーの人は要注意! 抗アレルギー薬とサプリの併用は医師に相談を。

 

 

最初に書いたように、花粉症に効くとされている甜茶は「バラ甜茶」。ですから、バラ科植物あるいはそれと同じアレルゲンを含む食べ物にアレルギーのある人は、摂取は控えたほうが良いでしょう。

 

 

代表例は、リンゴ、西洋ナシ、サクランボ、モモ、スモモ、アンズ、アーモンド、梅、ビワなど。意外と身近な果物ですよね。

 

 

 

 

アレルギーは、それまで大丈夫だった食べ物でも、ある日突然に発症することがあります。特に花粉症の人は、多くは元々アレルギー体質なので、花粉アレルギーを皮切りに様々な物質をアレルゲンと認識するようになることがあります。

 

 

また、医師の指導の下に服薬して花粉症治療を行っている人は、薬を甜茶と一緒に飲むのは避けましょう。薬の働きが甜茶ポリフェノールと似通っている場合、効き目が必要以上に強められ、嘔吐、腹痛、眠気、手足のしびれ、めまいなどの副作用を起こす可能性があります。

 

 

最近は甜茶エキスを濃縮した「甜茶サプリ」もドラッグストアなどで売られていますが、甜茶を飲む以上に、一度に大量の甜茶ポリフェノールを摂取することになります。やはり服薬中の人は自己判断で利用するのは止めましょう。まずは医師に相談してください。

 

 

 

 

なお、飲んだことがある人は知っていると思いますが、甜茶は強い甘味が特徴。ノンカフェインでもあり、年齢を問わず非常に飲みやすいお茶としても知られます。また、様々なミネラルも豊富。花粉症対策だけでなく、日々の健康づくりに役立てるといいですね!

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