-若い女性ほど冷え症が深刻な理由と、カイロを貼るべき3つのツボ。-

2019.01.22

手袋や靴下を重ねても解消されない手足の冷え。温めるべきは体の真ん中にあるツボなんです。

 

 

【まとめ】

 

☆「冷え症」は西洋医学では病名ではありません。でも、女性の過半数、特に若い女性では7割以上が辛いと感じています。

 

☆「冷え症」、体の中で何が起きている? 冷え性でない人と比べると、自律神経の働きに違いが・・・。

 

☆てっとり早い対策は、カイロでの血行改善。温めるべきは手足よりも、体の中心線上の3つのツボです!!

 

 

 

意外? 中高年女性よりも若い女性が冷え症に悩んでいます!

 

 

晴天が続いている東京。でも、最低気温は0℃前後、最高気温も10℃以下だったりと、寒い毎日ですよね。この季節、「冷え症」に悩む女性が多いもの。

 

 

実は「冷え」は自覚症状の1つでしかなく、したがって西洋医学では特段の診断名はつきません。でも実際、病的なほどに腰や手足など体の末端部分の冷えで辛い思いをしている人はたくさんいます。

(Shutterstock)

 

 

そこで一般に、手足と体の中心部の温度差が大きく(6℃以上)、手足などが冷えている自覚がある場合、「冷え症」とされます。

 

 

3,000人以上の女性を対象とした2005年の研究では、過半数に冷えの自覚があるという結果になっています。また、別のアンケート調査では、女性は男性の2.8倍、「自分は冷え症である」と回答しました。

 

 

年齢別に見た研究では、意外なことに、冷えを訴える割合がもっとも多かったのは20代女性で、7割以上となっています。

 

 

末端が冷えるのは、体の中心を温めるため。自律神経の働きです。

 

 

どうして若い女性の方が、他の年代よりも冷えに悩んでいるのでしょうか?

 

 

要因として考えられているのは、

 

●やせ傾向が強い

●食生活の乱れ、栄養バランスの偏り、カロリー摂取が少ない

●貧血

●生活リズムの乱れ

●夏も長時間冷房の中にいる

●おしゃれのために一年を通して薄着がち

●冷たい飲み物を好んでよく摂る

 

といったところ。

 

 

冷え症のメカニズムで特に重要と考えられているのは、基礎代謝=発熱量が少ないことと、自律神経の働きや乱れです。

 

 

冷え症の女性の特徴として、平均 BMI (体重指数)が低く貧血であることが複数の調査で報告されています。そうした人は、筋肉量も少ないことが多いもの。筋肉が熱を生み出すので、やせていたり貧血だったりする人は、基礎代謝(熱産生量)も少なくなりがちなのです。

 

 

また、皮下脂肪が少ない人では、外界の温度が低いと、熱が体からどんどん逃げていきます。そこで体は、内臓のある体の中心部の温度をつねに37℃に保とうとします。生命活動を維持する上で欠かせない各種の酵素の働きが、37℃で最も高まるためです。

 

 

こうした環境の変化に負けない体温調節を司っているのが、自律神経です。

(Shutterstock)

 

 

寒いと自律神経の働きによって、手足や皮膚表面などの血管が収縮します。表面積を小さくし、熱が逃げにくいようにするためです。同時に、心臓や肝臓など重要な臓器が集まる体の中心部に血液を集め、体温を維持します。

 

 

その結果、血液が行き渡りにくくなった手足の先は、温度が下がってしまいます。

 

 

冷え症の人は、こうした自律神経の働きにおいて、外界の変化に過度に反応してしまう性質があることが分かってきました。これには遺伝もあると見られています。ただ、生活リズムの乱れや食生活も、自律神経に与える影響が大きいと考えられます。

 

 

手足が冷たくても、温めるべきは体のまん中にある3つのツボ!

 

 

以上を踏まえると、冷え性の根本改善には、食生活の見直しや運動による筋肉増加など、体質改善や代謝を上げる努力が必要と言えそうです。

 

 

しかし、それには時間も覚悟もいります。今困っている状況をすぐに何とかできる方法も知りたいですよね。

多くの人は、暖房の使用や調節、重ね着・厚着、温かい飲み物や食べ物、入浴、電気毛布の使用といった対策をとっているようです。ただ、これらでは不十分なこともありますし、場面を選ぶものもあります。

 

 

そこでおススメは、使い捨てカイロの活用。衣類に貼るタイプを用意してください。ポイントは貼る場所です。

 

 

次に示す3カ所は全て、体の中心線上に並ぶ3つのツボ。腰や手足が寒い、冷たい、という時でも、これらのいずれかを適切に選んでカイロで温めることで、冷えを改善でき、全身がポカポカしてくるはずです。

 

 

●大椎(だいつい)

首を前に倒した時、首と背中の間の背骨が飛び出る部分の真下あたり。全身をあたためるツボになっています。血行不良からくる首や肩の凝りにも。

 

 

 

●関元(かんげん)

おへその下5cmのあたり。丹田(たんでん)とも。腸など内臓の機能を高めるので、代謝アップに加え、免疫力アップも期待できるツボです。

 

 

 

●仙骨(せんこつ)

尾てい骨の少し上あたり。ここを温めると骨盤内の血行がよくなり、靴下の重ね履きや、もっと言えば靴下用のカイロよりも足先が温まるとも。下半身の冷えに効果的です。

 

 

 

以上、手足でなく体の中心線上を温める、とはちょっと意外だったでしょうか?

 

 

でも、先の通り、手足など体の末端の冷えは、体の中心部に熱を集めようとする自律神経の働きの結果です。であれば、そもそも体の中心を積極的にあたためることで手足の冷えが解消するのは、理にかなっていますよね。

 

 

使い捨てカイロは薄くて軽いので、この時期はいつもバッグに忍ばせておきましょう。冷えを感じたらすぐに使えて便利ですよ。

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