-健康の大切さって、どれくらい?――病気やケガは、200万円以上の借金や親族の死と同じくらい辛い-

2019.01.07

皆様、今年もよろしくお願いいたします。2019年最初のブログとなる今回は、健康の大切さってどれくらい?という話です。

 

 

【まとめ】

 

☆結婚のストレスレベルを50点とした時、健康の価値(健康を害した時のストレス)ってどれくらい? 過去に、人々の意識を調査した研究があります。

 

☆サラリーマンにとって健康を害することは、会社内でのどんなゴタゴタよりもストレスが大きい、という結果に。

 

☆主婦にとっても健康の価値は上位に。家庭を守る主婦にとっては、その存続が危ぶまれる出来事は大きなストレス。健康を害することもその一つ。

 

 

 

様々なライフイベント、結婚を真ん中として、どれくらいのストレス?

 

 

皆様は自分が病気やケガで思うように動けない、普段通りの生活ができない、という場合、どの程度にストレスを感じるでしょうか。人々が健康の大切さをどの程度のものと考えているか、分かる研究があります。

 

 

結婚によるストレス度を50点として、それと比較して0~100点の範囲で様々なライフイベント(夫の死、夫婦喧嘩、子供の進学問題、姑問題、退職、上司とのトラブル、転居などなど)のストレス度合いを点数化しました。

 

 

実は1993年のだいぶ古い調査なのですが、項目を見てみると今とそう変わらないライフイベントが並んでいます。日本人はこの30年弱で、通信機器の大きな発達や、好景気・不景気、大小様々な流行などを経験してきたものの、人生を左右したり節目になったりする出来事は、やはり普遍的なのですね。

 

 

というわけで今回はその調査から、サラリーマンと主婦の結果を見てみましょう。

 

 

サラリーマンにとって健康は、会社内のすったもんだを凌駕する価値

 

 

サラリーマン(勤労者)については、大企業勤務の1,568人(うち女性208人)に調査を実施。その結果、男女平均では、配偶者の死(83点)をトップに、会社の倒産、親族の死、離婚、夫婦の別居、会社を変わる、と続き、「自分の病気や怪我」は第7位(62点)となっています。

 

 

なお、「私の耐えられるストレス」は、平均74点。1位の配偶者の死は耐え難く、それ以下の会社の倒産や親族の死、離婚などは耐えられる範疇という判断のようです。

 

 

そして「私の現在のストレス」は、平均49点。夫婦喧嘩や引っ越しをやや上回る程度のストレスを日常的に抱えていることになります。生活とはそういうものかもしれませんね。

 

興味深いのは、9位の「300万円以上の借金」よりもストレスが大きい、という点。1993年の300万円は、消費支出の変化(1993年は335,454円2017年は243,456円)を元に単純計算すると、現在の191万円相当。ですから、ざっくり言っても、今200万円以上の借金を抱えるより、病気やケガの方が辛い、ということになります。

 

 

その後に続く項目としては、仕事上のミス、転職、単身赴任、左遷、会社の立て直しや吸収合併、収入減少、人事異動、労働条件の大きな変化、配置転換、同僚との人間関係など、ほぼほぼすべて現在働く会社内での出来事になっています。

 

 

 

サラリーマンも、自分の健康は、会社内でのすったもんだを全て上回るほど大事と考えていることが分かります。

 

 

それはそうですよね、最新の日本人の平均年収は422万円とされます。週5日勤務として年に約250日出勤するなら、1日働いて約16,880円の収入。であれば、シンプルに考えて病気で1週間休むとなったら、8.4万円弱の減収、1カ月で約35万円の減収となる計算です。

 

 

会社内部のゴタゴタも、たとえ収入減少であっても、この打撃に比べれば小さい、ということなんでしょうね。

 

 

主婦にとって健康は、自分のためより家族・家庭のため

 

 

一方、主婦は、424人を対象に調査を実施。うち専業主婦は161人、パート勤務は48人、常勤は118人でした。

 

 

その結果、主婦にとっても「自分の怪我や病気」はサラリーマンと同じく7位(69点)のストレスレベル。ただ、「300万円(実質200万円)の借金」の順位は後退して16位で、病気や怪我と並ぶのは「親族の死」となっています。

 

 

主婦の場合、「私の耐えられるストレス」は、平均69点と、大企業勤務の女性(72点)より低めの結果に。「主婦」は半数近くは専業主婦かパートで、もし差が出た要因がそこにあるとしたら、企業勤めの女性の方が自分にはストレス耐性があると考えているのかもしれません。

 

 

これに対し、「私の現在のストレス」は、大企業勤務男女の平均と同レベルで49点。大企業勤務の女性だけでは平均53点なので、「主婦」の方が大企業に勤める女性より感じているストレスは少ないという結果でした(ただし「主婦」のうち3割弱は常勤で働いています。就業状況で分けて調査したら、もっとはっきりしたことが分かりますね)。

改めて上位から見ていくと、第1位はやはり配偶者の死。その下に、離婚、夫の会社の倒産、子供の家庭内暴力、夫の浮気、夫婦別居と続き、その後が「自分の怪我や病気」です。

 

 

さらにその下に、嫁・姑の葛藤、夫のギャンブルや、家族の健康や行動の大きな変化、友人の死、多忙による心気の過労、法律トラブル、ご近所トラブル、上司とのトラブル、と続きます。先ほどの借金や収入減は、ケガや病気よりストレスが小さい、という結果になりました。

 

 

主婦にとっては、家庭の維持が大きな使命。大切な人の死はやはり大きな負担となりますが、基本的には、家庭の存続を危うくする出来事ほどストレスは大きくなる、と言えそうです。

 

 

ちょっと面白いのは、「夫の転勤・配置転換」は51点と、主婦にとっては駐車違反など軽度の法律違反や乳幼児の養育レベルの出来事だ、ということ。夫の定年退職(55点)や子供の受験勉強(54点)よりもストレスレベルは下なのです。

 

 

転勤や配置転換では収入面で大きな問題も生じませんし、旦那さんのお世話が減る、くらいの認識なのかもしれませんね。その昔、「亭主元気で留守がいい」なんていうテレビCMもありましたが・・・(そもそも男女ともに、結婚のストレスレベルを50=真ん中に設定しているのは絶妙ですよね)

 

 

 

さてさて、話がちょっとそれましたが、世の中の人々が健康の大切さをどの程度に思っているか、もしくは自分とどれだけ認識が違うか、お分かりいただけたでしょうか?

 

 

よく言われることですが、健康は失って初めて大切さに気づく、その最たるもの。現実的にも、健康を害する程度によっては、200万円の借金どころでは済まない問題になります。自分そして家族のために正しい知識をつけて、今年も予防に努めていきましょう!

 

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