-大人気のえごま油。何が注目されている? 弱点があるって知ってた?-

2018.12.05

NHK番組でとり上げられてから売り切れ続出のえごま油。注目の理由と注意すべき点を知って、上手に活用しましょう!

 

 

【まとめ】

 

☆えごま油は、現代日本人の食生活でオメガ6脂肪酸と比べて不足しがちなオメガ3脂肪酸を多く含みます。

 

☆オメガ3脂肪酸は、血管をしなやかにし、血液を固まりにくくして、動脈硬化や中性脂肪値を改善します。

 

☆えごま油はじめ、オメガ3脂肪酸の弱点は加熱と酸化。ドレッシングなど生食がオススメ。保管に気を付け、できるだけ早く使い切って。

 

 

 

えごま油、注目の理由は「オメガ3」不飽和脂肪酸。

 

 

まずは、えごま油の成分を文科省の食品成分データベースで確認。すると、その58%が「αリノレン酸」と呼ばれる脂肪酸であることが分かります。αリノレン酸は、「オメガ3不飽和脂肪酸」の一種です。

 

 

脂肪酸とは、脂質(アブラ)を構成する部品。その構造の違いによって、おおまかに飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸(オメガ6不飽和脂肪酸、オメガ3不飽和脂肪酸など)に分類されます。

 

 

多くは体内合成できないので、それぞれをバランスよく摂取することが大切。ですが、現代日本人の食生活だと、肉の脂身やバターなどに多く含まれる飽和脂肪酸や、大豆油などの植物油に多く含まれるオメガ6脂肪酸(リノール酸、γリノレン酸、アラキドン酸など)の摂り過ぎが問題になります。オメガ6に偏ると、血液を固まらせやすくしたり、体内で炎症を促進したりする働きが強まります。

 

 

他方、オメガ3脂肪酸(αリノレン酸、EPA、DHAなど)は、相対的に不足しがち。オメガ3の大きな摂取源である青魚(いわし、さんま、さばなど)の摂取量が昔に比べて減ってきたためです。

 

 

そこで注目されているのが、NHK「ガッテン!」で紹介され、店頭で売り切れが相次いだ「えごま油」です。

(えごまの種子)

 

 

αリノレン酸は、コレステロールを下げ、「血液サラサラ」に。

 

 

えごま油に多く含まれるαリノレン酸は、摂取後に一部が体内でEPAやDHAといった別のオメガ3脂肪酸に変換されることが分かっています。

 

 

EPAやDHA、聞いたことある方も多いでしょう。先の通り、どちらも青魚に多く含まれています。いずれもオメガ6と真逆の働きが注目されています。

 

 

EPAは、血液を固まりにくく「サラサラ」にしたり、動脈の弾力性を保って軟らかくしたりする効果が知られています。その結果、中性脂肪値や動脈硬化の改善が期待できるのです。実際、「エパデール」という、血中の中性脂肪値を下げて動脈硬化の進展を抑える薬として、市販されてもいます。

持田製薬株式会社

 

 

DHAも、血液中の中性脂肪値を下げる働きが確認されています。

 

 

一部がEPAやDHAに変換されるαリノレン酸にも、同じような効果が期待できるだろうというわけです。

 

 

αリノレン酸は、他に、「アマニ油」や「チアシード」にも多く含まれます。これらは性質も使い方も、そして次にあげる注意点も、えごま油と一緒。ですから、どれを選ぶかはお好みです。まずは少量購入して、味見してみるのがよいでしょう。

(アマニ油)

 

 

弱点は加熱と酸化。生食がおすすめ、保管に気を付けて早く使い切って。

 

 

じゃあ、さっそくスーパーに行って、売り切れないうちに買い込んでこよう、と思った方、それは失敗のもとです。オメガ3不飽和脂肪酸の弱点は、酸化しやすいこと

 

 

空気中の酸素の他、湿気や熱、光、金属イオン、微生物や酵素など、様々な原因で油は酸化します。酸化すると、過酸化脂質その他の毒性物質が蓄積していき、体に良いどころか有害に

 

 

特に不飽和脂肪酸は酸化(分解)しやすいので、鮮度と調理法、保存の仕方が非常に重要です。

 

 

まず、購入時には、光を通さない外箱に入っているものや、せめて色の濃い瓶に入っているものを選びましょう。できれば製法も確認したいところ。えごま油は種子から採りますが、焙煎してから搾油する製法では、酸化が進んでいると考えられます。

 

 

流通段階のことは分かりませんが、せめて店頭では直射日光に当たっていないかなど、管理体制の信頼できそうなお店で購入したいところです。

 

 

食べ方としては、加熱ではなく、ドレッシングに使ったり、調理後にかけたり、みそ汁などのスープにたらしたりして、生のまま摂るようにします。

 

 

保管は、高温多湿を避け、温度の安定した暗い場所で。開封後はできるだけ早く、長くても1カ月以内に使い切るようにします。人体はよくできていて、劣化した油はイヤな臭いに感じるので、臭いも要チェックです。

 

 

ただ、えごま油ももちろん油。摂り過ぎれば”過ぎたるは猶及ばざるが如し”で、多く摂ればよいというものではありません。1日にスプーン1杯までにしておきましょう。

 

 

少し前までは、アブラ=体に良くない、といった誤った先入観を持っている人が多かったようですが、最近は正しい理解が進んできています。むしろ質の良い油脂を正しく扱い、正しく摂ることは、健康と美容の基本の1つなんですね。

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