-「甘いものを食べると太る」の真実。糖はほとんど脂肪には置き換わらない。でも・・・-

2018.10.09

食欲の秋。美味しいものが多くて、ついつい食べ過ぎ、太ってしまうリスクの高い季節でもありますね。でも、「甘いものを食べ過ぎる」と言われるのはなぜか、正しく理解していますか?

 

 

【まとめ】

 

☆「太る」のは、要するに食べ過ぎているから。人はなぜ食べ過ぎるの?

 

☆炭水化物(糖分)の摂り過ぎで太るのは確か。でも、「糖が脂肪に置き換わる」なんてことは、めったに起きません。

 

☆「嘘の空腹感」が食べ過ぎを招く! なぜそんなことが起きる? 対策は?

 

 

人はなぜ食べ過ぎるの? なぜ食べるのを我慢できないの?

 

 

「食べる量をちょっと控えれば、ダイエットになる」「たくさん運動すればエネルギーの消費量が増えて、太りにくい」、そんなことは誰でも知っています。みんな頭では、「1日に入ってくるエネルギーと、使うエネルギーが同じなら、太らない」ということは、だいたい理解しているはずです。

 

 

でも、実際にはそう上手くはいきません。ついつい食べ過ぎてしまう、なんてよくあること。

 

 

さらに加齢に伴って、「基礎代謝」が減ってきます基礎代謝とは、積極的に何もしなくても、最低限の生命活動を維持するために行われるエネルギー活動。要するに、寝ていても生きているだけで行われるカロリー消費で、1日の消費カロリーの70%も占めています。それが加齢とともに自然と減ってしまうため、食べる量や生活スタイルが変わらなくても、「入って来るエネルギー>使うエネルギー」となり、だんだんに太ってきてしまうのです。

 

 

だったら、食べなければいいんでしょ。

 

 

言うのは簡単ですが、行うのが難しいのは言わずもがな。人間をはじめとするあらゆる動物は、他の生命体を体に取り込むことでしか、エネルギーを調達できません。食べることは、生きることそのもの。だから、カロリーたっぷりのお菓子や揚げ物など、要するに糖分や油脂類を、人間は本能的に美味しく感じます。そのように体が出来ているのです。だから食べるのを我慢するのは、難しくて当然なわけです。

 

 

しかも、生命の歴史は飢餓との闘いでしたから、食べられる時にたくさん食べておいて、ある程度体に蓄えておこうとするように出来ています。それが体脂肪ですね。つまり、体の仕組みとして、食べ過ぎることも一応想定されているのです。

 

 

ストレスなど、食べ過ぎてしまう直接のきっかけは色々あります。でも、要するに食べることがは快楽であり、体がそれを求めるのです。現代日本人は食べ物にはまず困りません。食べ過ぎることは簡単です。そうして太っていくのです。

 

 

糖を摂り過ぎると太る、本当の理由

 

 

ところで、「太る」というのは、ざっくり言えば、「体脂肪が増える」ということ。体脂肪の実体は、中性脂肪です。通常、この中性脂肪の原料は、主に食事中の脂肪分。ですから、脂肪分を摂り過ぎていると太っていく、というのはスムーズに理解できるかと思います。

 

 

一方、ご飯やパン、麺類などの主食ばかり食べたり、菓子類ばかり食べていれば、あっという間に糖質(炭水化物から食物繊維を除いたもの)の摂り過ぎになります。

 

 

では、なぜ「甘いもの(糖質)を食べると太る」と言われるのでしょうか? 「摂り過ぎた糖が脂肪に置き換わる」と言う話、どこかで聞いたことがあるかもしれませんが、本当でしょうか?

 

 

糖は通常、筋肉や脳に直行して消費されると同時に、グリコーゲンという形で、筋肉や肝臓に蓄えられます。ところが、脂肪と違って溜められる量に限度があります。すると2つの現象が起きてきます。

 

 

一つが、糖を原料に中性脂肪が作られる、という現象。しかし、この割合は実はごくごく微量。ですから、「摂り過ぎた糖が脂肪に置き換わってしまうから太る」というのは、説明としては的確とは言えません。

 

 

むしろ、糖の摂り過ぎで起きるもう一つの現象が重要。それは、グリコーゲンの分解が進んで、エネルギー源として糖の利用が盛んになることです。その分、脂肪のエネルギー源としての利用は控えられてしまいます。体脂肪の材料が大量に余ってしまうことになります。

 

 

しかもこの時、糖の摂取に反応してインスリンの分泌も増えています。インスリンは体にエネルギーを取り込んだり、蓄えたりする方向に働くホルモン。たくさん分泌されるほど、体脂肪の分解が抑えられ、使われずに血中に余ってしまった脂肪分を脂肪細胞に取り込むよう働きます。

 

 

こうして糖の摂り過ぎによって、摂取した脂肪分が使われずに余り、体脂肪としての蓄積が促される、というわけです。

 

 

糖分の摂り過ぎは「嘘の空腹感」も招く。予防する食べ方とは?

 

 

通常は、誰しもある程度食べれば「お腹がいっぱい」と感じて、食べるのをストップするようにもなっています。それなのに食べ過ぎるのは、エネルギーは足りているにもかかわらず、「お腹が空いた」と感じてしまうから。

 

 

そもそも「お腹が空いた」と感じる仕組みの基本、ご存知ですか?

 

 

「お腹が空いた」と感じるのは、血糖値が下がった時。脳内に血糖値のセンサー領域があって、常に血糖値をモニタリングしています。そして血糖値が下がったことを感知すると、脳が「お腹が空いた!何か食べて!」と騒ぎ始めるのです。

 

 

そして食べ始めても、この騒ぎが治まるまでにはちょっとした時差があります。普通は30分くらい。だから「早食いは太る」と言われるのです。満腹感が得られる前にどんどん食べ過ぎてしまって、必要なカロリーをオーバーしてしまうからです。

 

 

さらなる問題は、1日や1食分の栄養摂取量は十分なのに、脳が「お腹が空いた、何か食べて!」と騒いでしまう場合があること。つまり「嘘の空腹感」です。

 

 

原因は様々で、ストレスなどの影響も大きいのが現代人ですが(食べる快楽に逃げたいんですね)、もう一つ、やはり糖の摂り過ぎも嘘の空腹感をもたらします

 

 

ここでインスリンが再び登場。インスリンは、筋肉や脂肪の細胞にエネルギー源となる糖や脂肪酸を取り込ませるように働きます。糖は速やかに腸で吸収されて、血糖値をグンと跳ね上げます。お腹はいっぱいになりますが、問題はそこでインスリもドバドバ分泌されることです。

 

 

インスリンが大量に出るほど、血糖値は急激に下がります。その結果、エネルギーはさっき十分摂ったはずなのに、脳は「あれ、血糖値がまた下がってる。何か食べなきゃ!」とまもなく騒ぎだす(嘘の空腹感)、というわけです。

 

 

対策としては、炭水化物に加え、野菜や、卵・肉・魚などのタンパク質もバランスよく含む食事にすること。血糖値がゆっくり上がり、インスリン分泌も穏やかで、再び血糖値が下がるのも緩やか。「嘘の空腹感」に惑わされずに済むはずです。

 

 

バランスの取れた食事は、食べ過ぎを防ぐ、ということ。正しいダイエットへの王道なんですね!

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