-くしゃみ、鼻水、目がかゆい・・・それ、秋の花粉症かも!-

2018.09.25

花粉症は春のイメージですが、実は今の時期にピークを迎えている花粉症もあります。一方、症状の出ていないスギ花粉症やダニアレルギーの人は、今が根治治療のチャンスです!

 

【まとめ】

 

☆こんな時期に花粉症? でも原因第3位のブタクサやヨモギ、カナムグラは、9~10月が飛散のピークです。

 

☆花粉症は、免疫システムが花粉を外敵と見なし、追い出そうと暴走した結果、様々な症状が引き起こされるもの。

 

☆スギやダニのみの花粉症の人は、舌下免疫療法を。スギ花粉症なら、治療開始は6~12月、今が初めどきです!

 

 

花粉症は春だけじゃない。ブタクサやヨモギ、カナムグラ花粉は今が飛散ピーク!

 

 

花や目がかゆい、鼻水やくしゃみが止まらない、のどがいがいがする・・・でも、熱もなくて、体はつらくない。風邪ではなさそうなのになぜ? そんな風に思っている人はいないでしょうか。それ、花粉症かもしれません。

 

花粉症といえばスギ花粉、もう一つ言えばヒノキ花粉が一般的ですよね? どちらも飛散の時期は、早くても年明け以降、ピークは春です。

 

ところが今の時期にも、花粉症を発症する人がいるのです。原因となるのは、意外と身近な雑草。特にこの時期(9~10月)は、キク科のブタクサやヨモギ、アサ科のカナムグラが、花粉の飛散ピークを迎えています。

 

ブタクサ

ヨモギ

カナムグラ

(写真:東京都健康安全研究センター)

 

 

【花粉飛散カレンダー】

政府広報オンライン:鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会

 

 

原因は、免疫システムの暴走。症状は、花粉を外敵として追い出そうとする反応です。

 

 

花粉症は、花粉に対し様々なアレルギー症状を示すものアレルギーとは、本来は体にとって害のない物を、免疫システムが外敵とみなし、追い出そうとする反応です。花粉のようなアレルギーの元になる物質を、「アレルゲン」と呼びます。

 

アレルゲンである花粉は、体の粘膜を刺激します。粘膜は、防御機能の高い皮膚とは違って、もともと物質の出入りがしやすくなっているので、刺激も受けやすいのです。刺激を受けた粘膜では、アレルゲンを排除しようと様々な反応が起き、過剰な炎症反応を引き起こすのです

 

花粉が鼻の粘膜を刺激すれば、鼻がかゆくなり、鼻水が止まらなくなります。目の結膜を刺激すれば、目がかゆくなり、涙が出続けます。のどの粘膜を刺激すれば、のどがイガイガかゆくなったり、痰が絡んだりします。全身に影響して、頭がぼーっとしたり、不眠、集中力散漫などの症状が現れる人も多くいます。

 

心当たりのある人は、まず、原因をはっきりさせることが肝心。アレルギー内科などを受診しましょう。実際には風邪など全く別の原因による症状かもしれませんし、あるいは、アレルギーでもダニやハウスダストなどアレルゲンは様々です。アレルゲンは採血検査をすれば、よほど特殊でない限り判明します。

 

 

アレルゲンが分かったら? スギやダニなら、舌下免疫療法を始めるのは今!

 

 

アレルゲンが分かり、ブタクサやヨモギ、カナムグラ、はたまたハウスダウトなどによるアレルギーとはっきりしたら、アレルギー反応自体を抑えてくれる「抗アレルギー剤」の服用がお勧めです。眠気がほとんど出ないので仕事にも支障が出にくいからです。ただし、効果を発揮するのに2週間ほど使い続けなければならないため、この薬だけで症状を抑え込むには、花粉が飛び始める2週間前から服用しなければなりません。

 

既に出てしまっている場合や、抗アレルギー剤で十分に症状が抑えられない場合は、「抗ヒスタミン剤」を使います。ヒスタミンは、花粉に刺激された免疫システムが体に作らせて、様々なアレルギー症状を引き起こす直接の物質です。鼻水などの症状を一時的に和らげる効果は早いのですが、頭がボーっとしたり、眠くなったりしてしまう副作用があります。

 

それでも症状が取れにくい場合や、あるいは症状が目や鼻に限られている場合は、抗アレルギーや副腎皮質ホルモンの点眼薬や点鼻薬も有効です。症状に合わせて適切に使っていくことが大事なので、医師とよく相談しましょう。

 

さて、アレルギーはあったけれど、スギやダニだった(要するに今、鼻やのどの調子が悪いのは風邪のせいかも)、という人は、根治を目指せる「舌下免疫療法」をお勧めします(詳しくはこちら)。

 

ナビタスクリニックでも舌下免疫療法を行っています。基本的には症状の出ていない期間(6~12月)に始めなければなりませんので、興味のある方はお早めにお問い合わせください。

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