はまたま先生の貧血ケアfile💗 第1回
貧血の「経過観察」を、放置していませんか?
【まとめ】
☆血液は細胞をつくる材料。過度なダイエットは材料不足に直結します。
☆鉄不足は美容の大敵! コラーゲンが作れず、肌・髪・爪が貧弱に。
☆オトナ女子は肉食がお勧め。鉄を1日10.5g摂るための食材は? ほかに原因が潜んでいないかも調べましょう。
はじめまして!(初めてではない方も、このブログでは「はじめまして」ですね😊)ナビタスクリニック新宿・院長の濱木珠恵です。サバサバしていて親しみやすい性格なのか、「はまたま先生」なんて呼んでいただくことも。これからこちらのブログでちょくちょく、特に女性に多い貧血について、私から皆さんに知っていただきたいことを書いていきますね。
自分は大丈夫、と思っていた私も、実は貧血でした。「経過観察」を放置しないで。
貧血に注意とよく聞くけれど、自分は大丈夫、と思っている人は多いもの。かつて私もそんな一人でした。でも、毎日起きていられないほどすぐに疲れ、寝ても寝ても眠い、という状態が続いたため、半信半疑で調べたところ、貧血が判明したのです。
患者さんで多いのは、健診などで「経過観察」と言われたので、そのまま様子を見ていた、いう人です。経過観察は、いわば黄色信号。崖っぷちということですから、放置していてよいわけではありません。改善しないと危険ですよ、ということなのです。
髪や肌、爪、美容の悩み・・・実は貧血のせいかも!
こんな悩みを抱えている方、女性には多いですよね。
●肌がごわつく、カサカサとみずみずしさがない。
●洗髪やブラッシングで毎回、ごっそり髪が抜ける。
●爪が薄い、割れやすい、スプーンのように反っている。
●いつも顔色が悪い。青ざめている、どす黒い、くすんでいる。
こうした残念な状態が続いている人は、「貧血」を疑ってみる必要があります。
貧血は、赤血球や、血中の赤血球に含まれるヘモグロビン(酸素に結びついて運搬する成分)が不足した状態。ヘモグロビンの材料となる鉄が足りないために起こります。鉄が足りないとコラーゲン生成にも支障を来し、肌や髪、爪の生育や代謝が滞るのです。
どうして鉄が不足してしまうのでしょうか?
ダイエットは美しさの敵?! 婦人科系の病気がないかどうかも調べましょう。
一つには摂取の不足。特に、女性のダイエットは落とし穴です。間違った食事制限から、要するに「栄養失調」に陥っているのです。
「美しい肌、髪、爪でありたい!」と思って、あるいは健康のために始めたダイエットが、体の不調を招いているケースは意外と多いもの。痩せたとしても、美しさや健康と程遠ければ悲しいですよね。あるいは栄養が偏っていると、痩せないのに体の不調だけ目立ってしまうことも。
厚生労働省が推奨する摂取量は、1日に10.5mg(成人女性)。しかし実際に摂っている平均量は7.5㎎程と言われます。月経だけでなく、汗などと共に日々1㎎くらいは失われてしまいますから、たいていの人は足りていないと考えた方がよさそう。
貧血の自覚がなくても、意識的に鉄分を摂りましょう。お勧めは断然、動物性タンパク食品です。中でもレバーは優等生。ですが、苦手な人も多いですよね。調理法を工夫して臭みを取るのも一案ですが、レバーに限らず、ヒレ肉など赤身のお肉や、マグロなど赤身の魚、卵(黄身)、貝類などからも鉄分は補給できます。
鉄不足のもう一つの原因は、体から出ていく血液量が多い場合。子宮筋腫や子宮内膜症では、月経の期間が異常に長くなり、出血量が増えることが多くあります。入って来る鉄より出ていく鉄が多ければ、貧血になるのも無理もありません。その場合は婦人科にかかって、しっかり病気を治すことが必要です。
さて、貧血による体の不調は、肌や髪、爪といった見た目に分かる部分だけではありません。体がだるい、疲れやすい、何をするのもおっくう、という人も、実は貧血のせいかも。次回、引き続き詳しくご説明しますね。
(もっと知りたい人は・・・)
濱木珠恵 著 (主婦の友社)
貧血で血が足りないオトナ女子=ドラキュラ女子が急増中!?あなたの抱えている不調、実は貧血が原因かも!
ナビタスクリニック新宿 院長
濱木珠恵(はまき・たまえ)